【ノア】中嶋勝彦N―1連覇で丸藤のGHCに挑戦「当時果たせなかった忘れ物を取りに行く」

悲願成就の時がやってきた。ノアのシングルリーグ戦「N―1 VICTORY」優勝決定戦(3日、後楽園ホール)は、中嶋勝彦(33)が拳王(36)を下し初の連覇を果たした。

無頼派集団「金剛」による同門対決は、激しい削りあいになった。互いの胸板を交互に蹴りあったかと思えば、掌底でフラフラになるまで顔面を殴り合う。ともにこの日2試合目であることを感じさせない消耗戦の末、最後は中嶋がダイヤモンドボム(変型垂直落下式ブレーンバスター)でマットに突き刺した。

これにより、10日のエディオンアリーナ大阪第1競技場大会でGHCヘビー級王者の丸藤正道に挑戦することが決定。王者に向け「N―1という過酷なリーグ戦を勝ち抜いて〝やっと〟あなたのところまで来ましたよ」と不敵に笑った。

この言葉には中嶋の深い思いが込められている。2016年10月から10か月にわたり同王座を保持した際、熱望し続けたのが丸藤とのタイトル戦だった。「かなわなかったそのカードがついに目の前にきたことが何よりもうれしい。その思いの裏返しを込めたのが〝やっと〟っていうひと言。当時果たせなかった忘れ物を取りに行く」

もちろんそれだけではない。「今は『金剛の中嶋勝彦』として、丸藤正道のベルトに挑戦することに大きな意味を感じてるよ。決勝も拳王と熱く命の駆け引きができたし。今年は話題性でエムズアライアンスとか杉浦軍に持っていかれてる部分はあったけど、ここからだ」。王座返り咲きを果たし、再び方舟マットの中心に立つ。

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