〈コリア・ニュース・コラム〉レベルが高い青年舞踏会

朝鮮では国家の記念日や祝日に際して青年たちの夜会や舞踏会が開かれる。

筆者も平壌特派員として現地にいるときは、思わず青年たちの踊りの輪に飛び込むものの、なかなかうまく踊れない。

 青年たちは軽やかな音楽に合わせ一糸乱れず踊っているのだが、関係者によると、この行事のために特に練習するわけではないという。幼い頃から学校の課外活動や、大人になっても職場、大学などのサークルなどを通じて身についているとのことだった。

 青年たちが楽しんでいる群衆舞踊は誰でも踊りやすく創作されるというが、慣れないひとにとって動作は結構複雑だった。

 連続講座「朝鮮民主主義人民共和国の大衆文化をひも解く」の第2回(9月25日)で講師を務めた朝鮮大学校舞踊教育研究室の朴貞順室長は、朝鮮舞踊の歴史とその特徴について述べた中で、朝鮮では舞踊の大衆化が定着し、そのレベルは高いと説明。

 また朝鮮では2014年から12年制義務教育が実施されると同時に「音楽舞踊」科目が設置されたと明かした。

 習う期間は小学校(5年制)と初級中学校(3年制)の8年間。「音楽舞踊の教科書には、舞踊が図解、写真入りで詳細に載っており、専門家養成と変わらないくらいレベルが高い」という。

 もう、青年たちの踊りの輪に飛び込む勇気がなくなった。

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