NPBの「ワクチン・検査パッケージ」実証検証 早ければ今月中にスタート

NPBの斉藤惇コミッショナー(東スポWeb)

今月中にも本格的にスタートすることになりそうだ。日本野球機構(NPB)とJリーグによる「第40回新型コロナウイルス対策連絡会議」が4日午前、開催された。同会議ではワクチンの接種証明や検査などで陰性を証明し、イベントの人数制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」を積極的に進めていくことで意見が一致した。

終了後、オンライン会見にプロ野球の斉藤惇コミッショナー(81)、Jリーグの村井満チェアマン(62)らが出席。冒頭で斉藤コミッショナーは「ウィズコロナ」の定義の下、Jリーグと協調しながら「ワクチン・検査パッケージ」の導入に伴って実証検証を行う方向性を示し「スポーツ、特に野球、サッカーになると万人単位で検証できる。これが社会のひとつのデータとして役立つ。できるだけたくさんしっかり人を入れて検証をするということがいいと思う」と説明。今後、詳細を煮詰めていく。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が9月末に全国で全面解除となった。今後は新政権発足によって内閣府から新たな方針が示され、各地方自治体との交渉によって観客動員数の上限も緩和される可能性がある。これに加え、接種完了や陰性証明を持つ観客席を設けることで〝実証実験〟を進めていきたい考えだ。

また、この日の午後からNPBとプロ野球12球団は臨時代表者会議、理事会、実行委員会を実施。午前中の「新型コロナウイルス対策連絡会議」の主な内容を12球団で情報共有した。会議終了後、オンラインで会見に出席したNPB・井原敦事務局長は「『ワクチン・検査パッケージ』を活用した現地実証(実証検証)について、すでに自治体と協議して計画、策定を進めている球団が複数ある。その点についても情報共有した」と明かし、実施のタイミングについてもスポーツ庁、内閣コロナ対策室への計画提出を経て「早ければ今月中、下旬」と述べた。

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