トップ10陥落大坂なおみにさらにショックな報道 ジョージ・フロイドさん記念像が破壊される

大坂なおみ(ロイター)

メンタルヘルスの問題で休養している女子テニスの大坂なおみ(23=日清食品)にショックな出来事だ。

4日付の世界ランキングで大坂は7位から12位にランクダウン。トップ10の座から落ちたのは2018年8月以来(19位)、3年ぶりのことになった。

大坂は5月の全仏オープンでメンタルヘルスを理由に会見を拒否し、長年〝うつ状態〟に苦しんできたことを明かした。4大大会「全米オープン」の3回戦敗退後に「少し休養したい」と話し、ツアーを離れているが、さらにショッキングなことも…。

昨年は5月に起きた、黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官から暴行を受け死亡した事件を発端に「Black Lives Matter(黒人の命も大事)」運動が再燃した。AP通信など複数のメディアが報じたところでは、ニューヨーク市の公園ユニオンスクエアで1日に一般公開されたばかりのフロイドさんの胸像に、灰色のペンキのようなものが投げつけられ「破壊」されたという。

SNSなどに掲載された画像では、確かに胸像の顔面左部分が無残にも液体で汚されている。ニューヨーク市警の発表では、スケートボードに乗った正体不明の男がペンキを投げつけた後に、逃げ去る様子がビデオに映っていたという。

同公園にはフロイドさんの記念像とともに公民権運動家の故ジョン・ルイス下院議員と黒人被害者の故ブレオナ・テイラーさんの銅像も建てられたが、こちらは被害を受けていない。米メディアによると、フロイドさんを追悼する像が破壊されたのは今回だけではないと言い、米国における人種差別問題の根深さがうかがえる。

大坂も昨年の全米オープンでフロイドさん、ブレオナさんら黒人被害者のマスクを着用。恋人の人気ラッパー、コーデーとともに人種差別への抗議運動を展開した。そうした状況で起きた卑劣な行為。大坂の胸中はいかばかりか…。

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