岸田新内閣 “手腕”いかに 女性や若手へ期待の声も 長崎県民の反応

岸田新首相誕生のニュースを見る市民=長崎市、県営バスターミナル

 「新鮮」「ほとんど知らない」。4日発足した岸田文雄新内閣は初入閣組が13人に上り、模様眺めの県民は少なくないようだ。良くも悪くもバランス型とみる向きも。その中で、女性や若手、長崎県選出の閣僚に期待する声が聞かれた。
 松浦市御厨町池田免、団体職員、谷口昇さん(67)は「顔触れがほぼ一新され、ベテラン、中堅・若手、女性とバランスも良い」と評価した。一方で留任した外相と防衛相に「中国や北朝鮮の脅威に対する緊張感が高まっている。外交や安全保障の面で毅然(きぜん)とした対応を」と注文。金子原二郎参院議員(長崎選挙区)の農相就任を「松浦の地場産業の水産振興への手腕に期待したい」と歓迎した。
 「あまり知っている人がいない」と諫早市多良見町、会社社長、谷川航仁さん(40)。それでも「逆に、どんな動きをしてくれるのか。これまでになかった発想、着眼点で取り組んでほしい」と述べた。
 五島市大荒町の無職、里晃子さん(77)は「各派閥への配慮がにじみ出ている」。その中で入閣した女性3人に対し「新型コロナウイルス禍で経済的にも精神的にも追い詰められ、孤立する女性が増えている。幅広い視点で力量を発揮してほしい」と求めた。
 40代の2閣僚に注目したのは大村市玖島1丁目の自営業、北川麻衣子さん(39)。「自分たちはちゃんと親世代のように年金をもらえるのか。若い世代が抱える不安や問題を理解してくれるのではないか」
 佐世保市の団体職員、田崎春菜さん(19)は「引き続きコロナ対策に注力してほしい」、県立大佐世保校4年の高橋百子さん(21)は「地方の若者が起業しやすい風土づくりを」とそれぞれ要望。環境問題などに関心のある長崎市麹屋町の会社員、大谷和広さん(30)は「若者の声に耳を傾け、政策に反映させて」と訴えた。


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