韓国在住ママが語る!シンビアパート、マインクラフト…韓国で人気絶大のコンテンツとは?

質の高い韓国コンテンツが次々と話題になるなか、今秋、韓国の子どもたちに大人気のアニメ「シンビアパート」「どうぶつたんけん!ドゥダとダダ」が日本初上陸。Amazonプライム・ビデオで好評配信中です。未知なる韓国アニメについて探るべく、韓国在住のママさんたちとリモート座談会を開催。リアルな韓国アニメ事情を子育て現場からお届けします!

【参加者】
ジュンコさん:在韓10年目の日本人。ソウル市中浪(チュンナン)区在住。6歳の双子女児、3歳男児の母。
ユカさん:在韓20年目の日本人。京畿道九里(クリ)市在住。小3男児の母。
ドッキさん:京畿道水原(スウォン)市在住。中3、小6、小3の三姉妹の母。

― 海外で展開されている韓国アニメ作品もたくさんありますよね。「ポンポン ポロロ」は、日本でも人気です。「シンビアパート」「どうぶつたんけん!ドゥダとダダ」も今年の秋から日本での配信が始まりましたが、特に「シンビアパート」は、国民的な人気作だと聞きます。

ジュンコさん うちの子たちは、3人揃ってハマっています。お化けの恨みを晴らしていくという設定なので、最初は、子どもには怖いんじゃないかと思っていました。「怖いから子どもに見せないほうがいい」と言うお母さんもいます。

でも、実際に見てみると、お化けもキャラクターになっているし、なぜ、お化けが出てくるのか、ちゃんとストーリーで説明されているので、保育園児でも楽しく見ています。双子の娘たちは、カッコいい男の子のキャラクター、ガンリム君を気に入っています(笑)。

ユカさん 先日オープンした新しい玩具屋さんに行ったら、メインの場所にシンビアパートのコーナーができていて、人気を実感しました。物語の舞台となるアパート(マンション)が、子どもたちにとって身近な場所なのも魅力だと思います。うちの息子は幼稚園時代に「ちょっと見たけど、怖いからすぐにやめた」そうですが(笑)。

ドッキさん 「シンビアパート」を見た後で、「トイレに行ったり、家にひとりでいたりすることができなくなった」という子の話を聞きました。でも、「どうして好きなの?」と聞くと「怖いから」という答えが返ってくるのが面白いですね。

ジュンコさん 日本でも見られるようになるとのことですが、韓服を着ていたりとか、韓国らしいお化けがいろいろ出てくるので、背景となる設定を説明してあげると違和感なく見られるんじゃないかなと思います。

ユカさん 幼稚園の頃は怖がっていた息子ですが、小2の時に従姉妹たちと劇場版アニメーションをVODで見て、楽しかったと言っていました。話題の映画だったんですが、従姉妹たちが劇場で見られなかったので「うちでみんなで見よう!」ってなったそうです。

「シンビアパート」第6話より ⓒ CJ ENM Co., Ltd. All Rights Reserved.

― 劇場版だけでなく、ミュージカルもあるそうですね。

ユカさん ミュージカルも面白いと評判ですよ! アニメで見たお化けが、ホログラムの技術を駆使して立体的に映し出されるのが見どころのようです。光と映像のド派手な演出、という感じで。夏休みなどを利用して、いつか息子と観に行ってみようと思っています。

― 韓国は、アニメと並んでオンラインゲームも盛んと聞きます。お子さんたちも、よく遊んでいますか?

ドッキさん うちの3番目は、今、ブロックで作られた世界の中で遊ぶゲーム「Minecraft」に夢中で、ゲームをするだけでなく関連したYouTubeチャンネルを見たりしています。

ユカさん “マイクラ”ですね。うちの子もハマっています。誰かと一緒に遊ぶと楽しいので、私もスマホにダウンロードさせられて一緒にやっています。15分やっていると眠くなっちゃうんですけど(笑)。

ドッキさん うちは2番目と3番目が一緒にやっています。

ユカさん 子どもから大人まで流行ってますね。攻略本も出ています。

ドッキさん 一番上の娘は自分のスマホに映画やアニメーションをダウンロードして、部屋を暗くして一人で見ています。あとは、宇宙を舞台にした「人狼」ゲームのようなオンラインゲーム「Among Us」を友達と一緒にやっています。

ジュンコさん ゲームはやっていないんですけど、園児の間でも「Among Us」のキャラクターは大人気です。靴下や洋服など、このキャラクターのついたものを持っているとみんな喜びます。

― 小学生でもスマホでゲームをするんですね。スマホは、何歳くらいから持たせているんですか?

ドッキさん 小学3年生くらいになるとほとんど全員が持っています。うちの場合は、一番上の子は6年生で持つようになりました。実は最近、引越しをしたんですが、学校も塾も変えずにバスを利用して通っているので、連絡用に3番目の3年生にも持たせることにしました。

ユカさん 6年生か中学生になったらと思っていたんですけど、今年、私が携帯を変えた時に、前のスマホを渡すことにしました。

ドッキさん コロナ以降、家にいる時間が長くなったこともあって、子どもたちが1日中、スマホから手を離せないのが心配です。なかなか友達と会えないので、Zoomで集まって映画を見たり、話しをしたりしています。

ユカさん 中学生になると、グループ活動でもスマホを使います。メッセージアプリのグループを使ってうまくコミュニケーションをとれるかどうかが評価される。学校が終わった後、塾に行くためのお迎えの連絡をとったりする時にも必要です。

― ご家庭では、大手通信会社傘下にあるインターネットテレビの普及率も高いそうですが、チャンネル数が200以上あると聞いて驚いています。

ユカさん 子ども向けのチャンネルだけでも40くらいありますね。「ポンポン ポロロ」「ちびっこバス タヨ」だけの専門チャンネルもあります。

ジュンコさん アニメーションチャンネルも10くらいあるので、子どもたちが幼い頃はその中から選んで見せていました。5、6歳になると自分で見たいものが出てきますし、コロナ以降、Netflixにも加入してからは、子どもが自分で見たいものを探しています。

ドッキさん うちは自分のスマホにダウンロードして見ています。最近はNetflixを見ている人も多いですね。

― 最後に、大人の目から見てもおもしろいと思えるアニメーションがあれば教えてください。

ドッキさん 子どもたちと一緒に楽しめるので「クレヨンしんちゃん」が好きなんですが、韓国のアニメで似ているものとしては、マンガが原作の「アンニョン、チャドゥヤ(原題)」(2011〜2018)かな。小学生の女の子が主人公です。あとは60年代後半から70年代を舞台にした「黒いゴム靴(原題)」(1999〜2015)もおもしろいですね。

ユカさん 「アンニョン、チャドゥヤ」は「ちびまる子ちゃん」(1990〜)や「サザエさん」(1969〜)の韓国バージョンといった感じで日常生活の中にあるエピソードのおかしさが描かれてますよね。あとは、ギャグマンガをアニメーションにした「ココロの声」(2016〜2020)も人気です。

ジュンコさん 「アンニョン、チャドゥヤ」は、最新技術を使ったアニメではないけど、だからといって古さを感じさせないし、誰が見てもおもしろい作品だなと思います。「シンビアパート」も、子どもたちが大好きで見ているので、国を越えて楽しめると思います。

― なるほど。韓国のアニメーションもいろいろ見てみたくなりました。ご参加ありがとうございました。


Text:佐藤結(ライター)

Edited:野田智代(編集者、「韓流自分史」代表)

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