乙武洋匡氏がノーベル賞受賞の真鍋叔郎氏に言及「なぜ真鍋さんは米国籍を選んだのか」

乙武氏(東スポWeb)

作家でタレントの乙武洋匡氏(45)が6日、ツイッターでノーベル物理学賞受賞が決まった真鍋叔郎氏について言及した。

真鍋氏の祝福ムードに沸く一方で、真鍋氏は1970年に米国籍を取得していることから“日本人の受賞”という捉え方に違和感を覚える人も少なからずいる。

この点について乙武氏は「米国籍の真鍋淑郎氏がノーベル物理学賞を受賞したことで、また一部では『日本出身者の受賞は誇らしい』vs『こういう時だけ日本人扱いするな』論争が起こっているみたいだけど、今後の日本にとって大切なのは『なぜ真鍋さんは米国籍を選んだのか』という視点なのではないか」と問題提議した。

真鍋氏は58年に渡米し、米国で研究を続けていたが、その理由として「日本人は調和を重んじる。イエスがイエスを意味せず、周りが何を考えるかを気にする。米国人は好きなことをやる。私は私のしたいことをしたい。調和に生きる人間ではない」と語っているが、基礎研究費にめぐまれない、など日本は真鍋氏にとって研究を続けづらい環境だったということのようだ。

乙武氏は「調和を重んじることは決して悪いことではない。だが、一部の人には居心地が悪く、またイノベーションを生むような人材を輩出しにくくなるという欠点もある」と突出した個性が育ちにくい環境を指摘しつつ「まずは、真鍋さんの言葉をしっかり受け止めたいと思う」と私見を述べた。

日本出身の米国籍ノーベル賞受賞者は南部陽一郎氏や中村修二氏らがいる。

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