映画『海辺の彼女たち』藤元明緒監督、第1 3回TAMA映画賞<最優秀新進監督賞>受賞!

来日したベトナム人女性労働者たちの過酷な現実と闘う姿を描いた劇映画『海辺の彼女たち』。2021年5月1日よりポレポレ東中野にて公開後、3ヶ月のロングラン上映を達成。現在まで延べ全国60館にて順次上映が続く話題作。監督は、在日外国人労働者や移民に目を向け作品を作り国際的な評価を得ている藤元明緒。このたび、藤元明緒監督が、第13回TAMA映画賞<最優秀新進監督賞>を受賞することが決定。 TAMA映画賞は、東京都多摩市内で開催される、映画ファンを中心とした市民ボランティアによる映画祭TAMA CINEMA FORUMにて贈られる「観客に活力を与えてくれる作品・監督・俳優を映画ファンの立場からいち早く紹介する」映画賞。2009年にスタートし、前年の10月から当年9月に一般劇場で公開された作品及び監督・キャスト・スタッフを対象として、TAMA映画フォーラム実行委員の合議により選考が行われ、今年で13回目となる。 本年度最も飛躍した監督、もしくは顕著な活躍をした新人監督に与えられる<最優秀新進監督賞>では、 藤元明緒監督が松本壮史監督(『サマーフィルムにのって』『青葉家のテーブル』)と共に選出された。映画祭側より発表された受賞理由は、「凍てつく漁港のどんよりとした空の色と吹きすさぶ風音が観客の身に染みるのは、不法労働を強いられる彼女らの視点に立ち、高い倫理観と問題意識によって創られていることに他ならず、国際問題に真正面から挑む創作姿勢が素晴らしい。」と説明。

藤元明緒監督 コメント

映画作家を志して10年経ち、このような輝かしい賞を頂戴し光栄に思います。スタッフやキャスト、支援してくれた皆さま、そして映画愛に溢れた方々の活動の賜物です。本当にありがとうございます。ただ、私が何かを受賞したとしても、物語に登場した日本で搾取されている"彼女たち"のような人々にとって直接的に何か救いになるのか?と考えると今書いてるコメントの筆が止まります。私たちに出来る事としては、彼女たちの悲痛な声を、心を、一人でも多くの方に届くよう今後も上映活動を地道に続けていくほかありません。この度の朗報が映画をさらに、世に広げる後押しとなれば幸いです。

© 有限会社ルーフトップ