「あれ?」と思ったら私に教えて。誰でも同じ日常が送れるユニバーサルな社会に(高橋ひなこさんインタビュー)【PR】

地元の岩手でアナウンサーとして活躍していた高橋ひなこさん。1995年に市議会議員にトップ当選して以来、県議から国会議員になってからも、人々の声に耳を傾け、身近な課題に一緒に取り組んできたひなこさん。政治家になろうと思ったきっかけは?今後の目標とは?ご本人に聞きました。

選挙ドットコム編集部(以下「選コム」):まずは、政治家になろうと思ったきっかけからお願いします。

高橋ひなこさん(以下、「ひなこさん」):大学卒業後、地元のテレビ岩手でアナウンサーをしていました。政治家の家系で、小さいころからいわれもない誹謗中傷を受けるようなこともあって、自分が政治家になろうとは思っていませんでした。

でも結婚して子どもが生まれて、子どもがアレルギーを持っていたので、食の問題、農業や環境問題についていろいろと調べるようになり、同じようにアレルギーの子を持つお母さんたちと一緒に活動をしていました。

当時は学校の現場で「給食は残さず食べなくてはいけない」とされていて、牛乳アレルギーの子でもそれに気が付かないで飲んでいて体調を壊すということもけっこうあったのですね。そのあたりを変えていく取り組みです。

選コム:その取り組みの中で政治に関わり始めたのですね。

ひなこさん:父親が県議をしていて、それまでは何かがあると父に相談していたのですが、平成6年(1994年)だったかしら、引退するということになって、これは困ったなと。当時は、世間でもアレルギーの問題も今ほど広くは認知されていなかったので。世の中ではあまり知られていないことを、あまり親しくない方にお願いしても、なかなか進まないですよね。世の中の普通じゃないことをやるのは難しい。そこで、自分がやるしかない、と思ったんです。

選コム:1995年に盛岡市議会議員に初当選されて、市議を3期務められています。この間取り組まれていたことは何ですか?

ひなこさん:先ほどお話した子どもたちのアレルギーや給食のこともそうですが、環境問題を主なテーマとして取り組んでいました。

人が生きていくためにはどうしても地球環境に負荷をかけてしまいますが、地球があって私たちが生きていけるので、未来の子どもたちのためにできることから始めたいとの思いで、身近な問題に取り組んできました。

選コム:そこから2005年には岩手県議会議員になられて、県議として取り組まれたことは何ですか?

ひなこさん:ユニバーサルデザインの取り組みをしていました。例えば、寝たきりの方が据わった姿勢を保持することで身体の動かせる幅を広げていく「座位保持」の取り組みなどです。アメリカでは、障害を持つ方もそれぞれが自立してくれという意識ですが、日本では国が面倒を見ますという意識が強い。

何がその人にとって幸せなんだろう?という視点から考えると、障害を持っている人たちが自分で自由に動けるようになるのが本来の幸せだと思うんです。そのために必要なことはお手伝いしますよと。日本はそのような制度にはなっていない。今やっと少しずつ出来てきましたが、全ての人が同じように生活できるユニバーサルデザイン。それを県議として進めてきました。

選コム:ユニバーサルデザインの取り組みで、どのような成果がありましたか?

ひなこさん:生活の中で車いすの方だと狭すぎたり段差があったりして通れない道の幅を広げるなどしていましたが、実際に車いすの方に試してもらって改善をしていきました。県の施設なのに、点字ブロックが入り口まで通じていなかったり、公共の施設が並んでいる所の横の歩道が車椅子だと通れなかったりなどなど、当事者でないと気が付かないところをたくさん教えていただき、直していきました。たくさんの方にお話を伺うことで、自分でもそうしたことに気が付けるようになりました。

選コム:2012年に国会議員になられて、市議、県議時代に取り組まれたことが形になったことはありますか?

ひなこさん:先ほどお話した寝たきりにさせない二次障害を起こさない-シーティングは、その診療にかかる医療費を診療報酬の項目に入れることができました。そうすることで、この診療に関わる理学療法士さんなども支えることができます。

障害を持っている方や介護の必要な方も、自分でできることをサポートすることで、人の手や予算など、そこにかかっている部分を違うことに使えるわけです。手をかけて、愛情をかけてやっていく部分と、介護ロボットなどの科学技術を使って進めていける部分と、それぞれの方にあった形で進めていければ、幸福度も予算の使い道も変えられると思います。

選コム:岩手が地元とのことで、ILC(※国際リニアコライダー)の推進を政策にかかげていらっしゃいますが、進捗はいかがでしょう?

ひなこさん:文部科学省に最新の情報を共有したり、学者や関係者の方々と精力的に意見交換の場を持ちました。莫大な予算が必要な事で1つの省では決められない事ですが、省内に新たに有識者会議を立ち上げ、文科省ができる事を着々と進めてきました。

選コム:今後取り組んでいきたいことは何ですか?

ひなこさん:これまでいろんな方に教えていただいて学ばせていただき、そこから政策として実現させることができたということばかりです。市町村や県、国が動くことは、みなさんの日常の「あれ?」と思うことの中にある。そうした日常の「あれ?」を、私に言ってきてほしいと思います。そこから言葉に魂を込めて、しっかりと前に進めていきたいと思っています。

選コム:きょうはとても貴重なお時間をありがとうございました!

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