松之山温泉合同会社まんま(新潟県十日町市)が、地熱発電所による電気を利用したポルシェの電気自動車用充電設備を設置

新潟県十日町市の松之山温泉の旅館などが設立した松之山温泉合同会社まんま(新潟県十日町市)は7日、ドイツの高級車メーカーの日本法人、ポルシェジャパン(東京都)と連携し、松之山温泉内の里山ビジターセンターとその向かいにある旅館「ひなの宿ちとせ」の駐車場スペースに電気自動車用などの充電設備を設置し、報道陣に公開した。

里山ビジターセンターの充電設備は松之山温泉の地熱発電所による電気を利用しており、再生可能エネルギーを利用したポルシェジャパンの充電設備としては日本初となり、ポルシェジャパンの充電設備としては新潟県下で月岡温泉(新潟県新発田市)に次いで2か所目となる。

1回のフル充電(約9時間)で、360キロメートルから400キロメートルを走ることができるといい、松之山温泉に宿泊している間に充電が終了しているという仕組みだ。ポルシェオーナーは無料で充電することが可能となる。ポルシェジャパンとしては、こうした電気自動車向けの充電設備を年内に国内100か所設置することを目指している。

松之山温泉は高温の源泉を活かす取り組みとして、地熱発電を積極的に行っているが、ポルシェが目指すサスティナビリティな未来に向けた姿勢と、松之山温泉の思いが合致したことで今回のコラボレーションとなった。

松之山温泉合同会社まんまの柳一成代表社員は「温泉に入って、ゆっくり泊まっていただいて、電気自動車で来た方が充電して、次の日にお帰りになられるとい仕組みだ。ガソリンスタンドを探さなくてもいいということになる。これからの新しい生活様式の中、2030年までに電気自動車に移行するメーカーもちらほら出ているが、十日町市にはブナ林などサスティナビリティなものがある地域性を活かし、私たちは持続可能な温泉地を目指したい」と話した。

充電する松之山温泉合同会社まんまの柳一成代表社員

松之山温泉街を疾走するポルシェ

地熱発電を利用した充電設備

旅館「ひなの宿ちとせ」の充電設備

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