◆横浜DeNA9-3中日
380日ぶりのウイニングボールは格別だ。DeNA先発の上茶谷は7回4安打3失点の好投で今季初勝利に「素直にうれしい」と顔をほころばせた。
苦心の末、3カ月ぶりにたどり着いた1軍のマウンド。初回こそ2失点したが、二回以降は修正した。本来の上手投げにとどまらず、時にはサイドから多彩な変化球を投げ分けた。同じ球種で球速も変えるなど新たな投球スタイルを披露した。
「変わらないと上には推薦できない」。ファームで再調整中、仁志2軍監督から厳しい言葉を掛けられた。「自分と戦ってばかり。打者と勝負していなかった」。打開策がフォーム修正だった。
手先の器用さゆえ、球威と制球力を同時に追い求めて伸び悩んできたが、もう迷いはない。「今シーズンは全然力になれていない。しっかり力になれるように」。背番号27に、暗い表情は似合わない。