日本初、殺し屋を追った 禁断の"ドキュメンタリー"『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』オフィシャルレポート到着!

映画『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』が10月8日(金)に公開を迎え、東京・池袋のシネマ・ロサにて初日舞台挨拶が開催。阪元裕吾監督、伊能昌幸、田中俊介が出席した。 京都に暮らす殺し屋の姿を追うというフェイクドキュメンタリーである本作。阪元監督がゆうばり国際ファンタスティック映画祭での受賞によるスカラシップで新作を撮影できることになり、過去に阪元監督が撮った映画『スロータージャップ』において、伊能が演じた国岡晋三役を膨らませるという形で発展させる形で誕生した。伊能は「フェイクドキュメンタリーなら低予算でいけるので」と説明。「当時は23歳でしたが、バイトすらしてなかったのでフリーターですらなく、ニートでした」と撮影当時を振り返る。 一方、田中は、地元・名古屋のミニシアターで阪元監督の商業映画デビュー作『ファミリー☆ウォーズ』を鑑賞したそうで「メチャクチャ面白かった! ポスターが、おじいちゃんに餅を食わせようとするやべぇビジュアルで(笑)。この人、面白くてヤベェなって思って、いつか仲間入りしたいなと思っていたら、お声がけいただきました」と運命的とも言える出演の経緯を明かした。

劇中の壮絶なアクションシーンに話が及ぶと、田中は「(撮影は)京都でしたよね?朝一で行って、大学の部室が楽屋で衣装に着替えようとしたら、スーツのジャケットだけがあるけどパンツがなくて(苦笑)。学生さんたちがあわてて探し回って、僕に合うパンツを用意してくれました」と現場の混乱ぶりを暴露。 しかし、そんな混乱をよそに、完成した映像に関して阪元監督は「あんだけの銃撃戦はなかなかないと思う。ヤバい銃撃戦になってます」とその出来栄えに自信をのぞかせる。伊能は「ニュースで見るテロ事件みたいになってます」と語り、阪元監督も「事件の名前は言えないけど、過激動画みたいなものを目指しました」とうなずく。 銃撃戦に加えて、肉体を駆使したアクションシーンもあるが、このシーンは銃撃戦の撮影 が早く終わったために「せっかくならもう少しってことで、その場でつけた」(田中)とのこと。本作以外にも出演作が目白押しの田中は「この1週間くらいで医者、弁護士、整備士で出演していて、さらに1週間後にはバンドマン(を演じたドラマ)が始まるんですけど、その間に(本作の)殺し屋が挟まっていて、役者冥利に尽きます! 気持よかったです!」と笑顔で語っていた。

主演を務めた伊能は「絵本くらいの文字量のプリントみたいのがあるだけだった」と、現場でほとんど“台本”と呼べるものがなかったことを明かし「そもそも、当時僕は役者じゃなかったので、(セリフを)覚えられるわけない。だいたいアドリブでした。俊介さんが来る前日になって(監督から)『俊介さんはちゃんと全部セリフが入ってると思うけど、大丈夫かな?』と言われた」と明かし、笑いを誘う。 そんな「自主映画ノリ」(阪元監督)で撮影された本作だが、仕上がりに関しては田中は「笑いどころが多いです。現場では全貌が見えなかったけど、出来上がりを見てビックリしました。こんなに笑うところがあるんだ? って。とっておきのアクションシーンがあるんですが、『すげぇ!』という気持ちと同時におかしくてしょうがなかったです。珍しい 映画体験ができました」と凄まじさと笑いが組み合わさったハイクオリティの作品になっていると太鼓判を押す。 阪元監督と言えば、昨年公開された女子高生2人組の殺し屋を主人公にした『ベイビーわるきゅーれ』が口コミで話題を呼んだが、阪元監督は本作の制作が「『ベイビーわるきゅーれ』に繋がっているところがある」と語る。 伊能は「『ベイビーわるきゅーれ』と違って、(自身を指して)こういう感じの主人公で、ビジュアル的にはいろいろあるかもしれませんが…(苦笑)。モキュメンタリ―という日本にはあまりないジャンルなので、お口に合えば嬉しいです。疲れている人向けになってます!」と映画をアピールしていた。 最後に、阪元監督から現在池袋シネマ・ロサにて公開中の『ベイビーわるきゅーれ』『黄龍の村』に加え、10月15日(金)~21日(木)の1週間限定で『ある用務員』の上映も決定したことが発表された。『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』も含めた4作品の上映決定に阪元監督は「シネマ・ロサさん大丈夫ですかね?これで売り上げでなかったら僕のせいですかね」と話し、会場の笑いを誘った。 『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』は現在公開中。

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