ハウクが打者30人パーフェクト Rソックスでは野茂・上原も達成

地区シリーズの初戦で完敗を喫したあと、第2戦で逆転勝利を収め、対戦成績を1勝1敗のタイに持ち込んだレッドソックス。シリーズの流れを引き寄せたのは、第2戦に2番手として登板したタナー・ハウクの快投だった。ハウクはレギュラーシーズン最終登板で5イニングをパーフェクトに抑え、ヤンキースとのワイルドカード・ゲームでも1イニングをパーフェクト。そして、レイズとの地区シリーズ第2戦では最初の打者11人を連続で打ち取り、日本時間9月29日のオリオールズ戦から4試合に跨って「打者30人パーフェクト」を達成した。

ワイルドカード・ゲームでポストシーズンの舞台をすでに経験したとはいえ、敵地でビハインドの展開にナーバスになっていたというハウク。しかし、「ウォーミングアップを開始したあとは違和感なく、快適に投げることができた」と語ったように、メジャー2年目の25歳とは思えないような見事なピッチングを見せた。

4回裏の2つ目のアウトをマニュエル・マーゴの空振り三振で奪い、4試合に跨って打者27人を連続で打ち取る「完全試合」を達成。5回裏二死からワンダー・フランコにヒットを許すまで、この記録は「打者30人パーフェクト」まで伸びた。「アウトを1つずつ重ねることに集中し、チームに勝つチャンスを与えたいと思っていた」とハウク。アレックス・コーラ監督は「本当に素晴らしかった。速球、スライダー、スプリッター、すべてがよかった」と絶賛した。

レッドソックスの投手が同一シーズンに27人以上の打者を連続で打ち取るのは、エクスパンション時代(1961年以降)ではハウクが5人目(レギュラーシーズンとポストシーズンの合算も含む)。マイク・ティムリンが2003年に28人連続パーフェクト、ペドロ・マルティネスが1999年に30人連続パーフェクトを達成し、ハウクの記録を上回る2人はいずれも日本人投手である。2001年5月25~31日に野茂英雄が31人連続パーフェクト、そして2013年8月17日~9月13日には上原浩治が37人連続パーフェクトをマークした。

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