ノアの10日・エディオンアリーナ大阪大会で、シングルリーグ戦「N―1 VICTORY」を史上初めて連覇した中嶋勝彦(33)が、丸藤正道(42)を撃破。約4年ぶりにGHCヘビー級王座返り咲きを果たした。
序盤は王者のペースに翻弄される。リング外で鉄柵に叩きつけられるなど左腕に攻撃を集中され、何度も悶絶した。得意の鋭い蹴りで反撃を試みるが、20分が過ぎたところでエプロンの攻防からパイルドライバーで突き刺されるなど苦戦が続いた。
だが、猛攻を耐え抜くと、顔面への蹴り、座らせてから胸板へのローキックと立て続けに打撃を入れることに成功。さらに25分が経過したところでバーティカルスパイクを決めるなど猛反撃を見せた。
だが、王者も簡単には譲ってくれない。飛び付いてのキーロックや足を抱えての虎王、さらに真・虎王など致命的な技を連発される。それを驚異の粘りで受け切ると、丸藤をコーナー最上段にセットして蹴り上げるなど、打撃で活路を見出し、チョップと蹴りの打ち合いも制してペースを握った。
さらに虎王を捕獲してダイヤモンドボム。間髪を入れずにハイキックで打ち抜いてから、長滞空式のバーティカルスパイクでマットに突き刺し3カウントを奪った。
試合後、マイクを持つと万感の様子で天を仰いでから「丸藤正道を食ったぞ。N―1、そしてGHCヘビー。食っても食っても、食いたんねえな」とニヤリ。
そこへ現れたゼロワン所属でエムズアライアンスの田中将斗から「俺はまだお前に食われてへんぞ。逆に食い散らかしたるから、挑戦させろ」と宣戦布告をされると「別にいいぜ。だがな、この際に言っておくよ。田中将斗、お前も、おいしく食ってやる」と受諾だ。
最後に中嶋は「時代が動くぞ。やっと手につかんだGHCヘビー、俺がノアだ!」と新時代の到来を宣言。2度目の戴冠でどんな王者像を描けるか。