気象庁は11日(月)、エルニーニョ監視速報を発表した。
エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態と見られるが、ラニーニャ現象時の特徴に近づきつつある。今後、秋から冬にかけて平常の状態が続く可能性もある(40%)が、ラニーニャ現象が発生する可能性の方がより高い(60%)。
9月のエルニーニョ監視海域における、海面水温の基準値からの差は-0.4℃だった。大気と海洋の状態は、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態と見られるが、ラニーニャ現象時の特徴に近づきつつあることを示している。
エルニーニョ予測モデルは、秋から冬にかけて、エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値からの差が-0.5℃以下になる可能性が高いと予測している。今後、冬にかけては平常の状態が続く可能性もある(40 %)が、ラニーニャ現象が発生する可能性の方がより高い(60 %)。
エルニーニョ/ラニーニャ現象とは
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のこと。逆に、同じ海域で海面水温が、平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれる。ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。