強い台風14号は東シナ海を北上しているが、今後は急に速度を落とす予想で、その後週末には西日本に近づくおそれがある。西日本は台風が近づく前から、九州を中心に大雨のおそれがあるため、今後の雨の降り方に注意が必要だ。

台風から離れていても

　強い台風14号は沖縄から次第に離れるが、沖縄本島地方や先島諸島は、13日（月）夕方にかけて強風に注意が必要だ。なお、あす14日（火）にかけても急な雨の強まり、落雷や竜巻などの激しい突風、うねりを伴う高波に注意が必要となる。

　秋雨前線が停滞する西日本は、13日（月）午後は九州を中心に雨の範囲が広がり、14日（火）は四国を含めて激しい雨の降る所がある見込み。台風が東シナ海で動きが遅くなる16日（木）ごろにかけて、前線や湿った空気の流れ込みが続くため、同じような地域で雨が降りやすくなりそうだ。さらに、週末には台風が西日本に近づき、九州や四国で総雨量が多くなる可能性がある。

　台風は週末には温帯低気圧となって日本海側へ進む予想だが、先の日付ほど予報円が広くなる傾向にある。まだ進路が定まっておらず、影響を受ける地域を特定しにくい段階だが、そのぶん広い範囲に大雨などの影響が及ぶ可能性があるといえる。今後も、最新の気象情報に注意が必要だ。

今週の気温傾向

　西日本は雨が降る地域でも、南から湿った空気が流れ込み、週後半にかけても九州を中心に蒸し暑い状態が続く見通し。関東は気圧配置により気温の変化が大きい地域の一つだが、今週においても例外ではなさそうだ。きょう午後は30℃前後まで上がり、日陰を選んで歩くことになりそうだが、14日（火）の東京は日中でも25℃くらいで、17日（金）ごろにかけても似たような気温が続く見込み。朝は20℃を少し下回るので、湿気は多いものの、わりあい凌ぎやすくなりそうだ。

（気象予報士・高橋和也）