実相寺昭雄作品のウルトラマンを野外上映 30日、ゆかりの川崎で

「実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン」の一場面(C)円谷プロ(川崎市市民ミュージアム提供)

 2019年の台風19号で地下収蔵庫が浸水し、館内上映が行えない川崎市市民ミュージアム(同市中原区)は30日、「夕やけ上映会」と銘打ち、同区の等々力緑地催し物広場で、川崎ゆかりの実相寺昭雄氏が監督した「実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン」を上映する。

 実相寺監督は昨年亡くなった女優で妻の原知佐子さんと同市麻生区で長年暮らした。地名を使った「万福寺百合」「川崎高」のペンネームで脚本家としても活躍、06年に亡くなった。

 同館は取り壊しが決まり、休館が続く。被災前は新旧の映画作品を上映、県内外から多くの観客を集めた。同館は「地元ゆかりの文化を届けることが使命」と初の野外上映を決めた。

 上映されるのは、1966~67年に放映されたテレビシリーズの中から、実相寺監督作品の5編の映像に、新しいカットやナレーションを加えて再編集が行われたオムニバス作品。昭和の川崎を記録したニュース映画も上映する。担当者は「スクリーンを共有し、映画ならではの体験をしてもらえれば幸い」と呼び掛ける。

 上映は午後5時半から。一般600円、高校生以下400円。定員200名で同館ホームページから申し込みが必要(応募多数の場合は抽選)。問い合わせは、同館電話044(754)4500。

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