息子も応援!アラフォーアイドル大集結 つんく♂〝活動3年厳命〟プロジェクト始動

ミニスカでポーズを決めるアラフォーアイドル(左からNao、白井蘭、ELI先生)=東スポWeb

音楽プロデューサーのつんく♂が“アラフォーアイドル輝け!プロジェクト”を始動した。全国から集まった20組のアラフォーアイドルグループが、つんく♂プロデュースのシングル「All Together 限界超えよ!」をリリース。参加メンバーの「悪女時代」ELI先生(48)、「情熱Dream」Nao(年齢非公表)、「ねり★マドンナ」白井蘭(50)の3人がこのプロジェクトに懸ける思いを語った。

全国各地で活躍しているアラフォーアイドル。そこにつんく♂が興味を示したのがプロジェクトのきっかけだった。ELI先生は「つんく♂さんが、アラフォーアイドルが活躍しているという記事をツイッターに上げていて、そこに『何か面白いことない』とコメントされてたんです。悪女時代のメンバーがそこに絡んでいったことが、そもそものきっかけです」。

悪女時代のメンバーがつんく♂らが手掛ける夢支援型プロジェクト「Dooon!」に応募して合格。プロジェクトが進むにつれ、全国のグループを集めて、グループ全体のプロジェクトとしてつんく♂が楽曲を提供するに至った。

プロジェクトがスタートしたのが昨年秋。シングルリリースまで1年近い期間がかかっているが、その間に「参加するグループを募集したり、クラウドファンディングで資金を集めたりしていた」(ELI先生)。

参加20組のグループの中で、広島を中心に11人で活動しているのが悪女時代だ。ELI先生は「2012年に活動がスタートして、広島を盛り上げるために、広島にある女子サッカーチームの公式応援隊を務めたり、イベントに参加している」と語る。

東京の練馬区を中心に活動しているのが「ねり★マドンナ」だ。白井は「2016年に結成して、練馬区のお祭りだったり、練馬区のお店をユーチューブで紹介しています」と言う。

10年間のアラフォーアイドル歴を持つというNaoは「もともと若いころに劇団員とかをやっていたんですが、結婚をして離れたんです。仕事を一生懸命やっていたんですが、なんで若いころに、好きなことに一生懸命やらなかったのかなって思って活動を再開した」と話す。

アイドルグループだけに制服、超ミニスカと衣装も過激。Naoは「3人の子供がいるんですが、活動を始めたころは思春期だったので、『絶対俺の友達に言うな』とか『誰にも言うな』とか言われました」と明かす。

活動に反対されていたというが、今となっては頼もしい応援団。「子供が大人になってからは、昼間に仕事をして、アイドル活動もして、ちょっと母ちゃんすごいぞってなった。この間、息子がバイト先で私たちのサイトを見せたら、バイト先の人たちからも『すごいじゃん』って言われたみたい」と周囲の理解を得ているという。

そんな彼女たちに提供されたシングルが「All Together――」。アップテンポな曲調に「だからガンバレ!」「されどガンバレ!」と同世代へ送る応援ソングだ。白井は「初めに聴いた時は鳥肌が立ちました。歌詞の中に『ガンバレ』とあるんですけど、そこがすごく好きです。覚えやすいし、心に響くなと思いました」。

つんく♂からはこのプロジェクトを「3年は続けなさい」と厳命されたという。ELI先生は「この言葉は印象的でした。3年ぐらい頑張らないと、活動そのものを知ってもらえないんだろうなって感じました」。

11月には20組が集まり都内でイベントも行う予定。Naoは「アラフォーアイドルの存在が世の中では知られていなくて、ちょっと色モノ扱いされる時もある。でも、見ている方たちは『大人がこんなに真剣にやっていることに勇気をもらえる』と言ってくれたりする。一人でも多くの人にそう思っていただくために、何としてもプロジェクトを成功させたいです」と意気込んだ。

アラフォーがアイドル界に新風を吹き込むか。

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