2021年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は、10月16〜17日に栃木県のツインリンクもてぎで開催される第6大会で今季の最終大会となる。12台がエントリーしているが、最終大会は名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)が105ポイントで選手権をリードして迎えることになる。
今季のスーパーフォーミュラ・ライツは序盤戦から速さが拮抗しており、参戦2年目の名取が開幕大会の富士の第1戦で優勝。第2大会の鈴鹿での第6戦まで4勝、全戦表彰台とタイトル争いをリードしてきた。ただ、第3大会のオートポリス、SUGOでの第4大会こそ1勝ずつを飾るも、ツインリンクもてぎでの第5大会では思わぬ苦戦を強いられ、本人も第5大会で王座を決めたかっただけに悔しい週末となっていた。
そんな名取に続き、85ポイントでランキング2位につけるのは、抜群の安定感を誇るジュリアーノ・アレジ(Deloitte. TOM’S 320)だ。今季ここまで、14レースを戦いノーポイントはゼロ。11レースで表彰台に立っている。優勝こそSUGOでの2勝のみだが、逆転王座へ望みを繋いでいる。
これに続くのは、抜群のスピードを見せながらも、第2戦での優勝以来苦戦を強いられてきた佐藤蓮(TODA FIGHTEX)。第5大会のもてぎでフルマークを達成し、72ポイントでわずかながらチャンピオンの可能性も残す。今回も舞台は同じもてぎで、その勢いは続くかもしれない。なお、今季スーパーフォーミュラ・ライツは有効ポイント制だが、佐藤は0ポイントだったことも複数あり、“捨てられる”レースが多い。
今回、渦中の3人のドライバー以外にもタイトル争いに影響を及ぼしそうなエントリーがある。今季は小林可夢偉に代わってスーパーフォーミュラに参戦してきた小高一斗が、可夢偉のSF復帰にともない、今季初めてスーパーフォーミュラ・ライツにエントリーしたのだ。
小高は本来、今季スーパーフォーミュラ・ライツのタイトル争いが至上命題だった。ひさびさのライツでどんな走りをみせるかで、タイトル争いにも影響があるだろう。またアレジにとっては、前大会は新型コロナウイルスの影響で出場できなかった平良響(Kuo カローラ中京 TOM’S 320)も重要な存在だろう。
是が非でもチャンピオンを決めたい名取にとっても、前大会から参戦したチームメイトの神晴也(Byoubugaura B-MAX Racing 320)が頼もしい存在とも言える。前回は1ポイント獲得のみだったが、もともともてぎを得意とするだけに、今回はさらに上位進出を狙っているはずだ。また、河野駿佑(RS FINE K&N 320)も上位争いに割って入るはずだ。
2021年の締めくくりとなるこのもてぎ大会で、どんなドラマが展開されるか。名取が優位な状況ではあるが、スーパーフォーミュラととともに、ぜひ注目しておきたい。
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権
第6大会ツインリンクもてぎ エントリーリスト
No Master Driver Car Name Team Car
1
小高一斗 Kuo カローラ中京 TOM’S 320 TOM’S ダラーラ320/トムスTAZ31
2
佐藤蓮 TODA FIGHTEX TODA RACING ダラーラ320/スピースA41
4 M 今田信宏 JMS RACING with B-MAX B-MAX ENGINEERING ダラーラ320/スピースA41
10
三宅淳詞 MAX RACING 320 ルーニースポーツ ダラーラ320/スピースA41
11 M 植田正幸 MAX RACING RN320 ルーニースポーツ ダラーラ320/スピースA41
30
DRAGON TEAM DRAGON B-MAX 320 B-MAX ENGINEERING ダラーラ320/スピースA41
35
河野駿佑 RS FINE K&N 320 RS FINE ダラーラ320/トムスTAZ31
36
G.アレジ Deloitte. TOM’S 320 TOM’S ダラーラ320/トムスTAZ31
37
平良響 Kuo カローラ中京 TOM’S 320 TOM’S ダラーラ320/トムスTAZ31
50
名取鉄平 Byoubugaura B-MAX Racing 320 B-MAX RACING TEAM ダラーラ320/スピースA41
51 M SYUJI B-MAX ENGINEERING 320 B-MAX ENGINEERING ダラーラ320/スピースA41
52
神晴也 Byoubugaura B-MAX Racing 320 B-MAX RACING TEAM ダラーラ320/スピースA41