小田原で無許可盛り土、7月豪雨で土砂流出 熱海土石流の関係者関与か

現在はブルーシートに覆われている無許可で盛り土が行われた農地=小田原市内

 神奈川県小田原市内の農地で無許可の盛り土が行われ、7月の豪雨で一部の土砂が流出していたことが13日、分かった。静岡県熱海市伊豆山で発生した大規模土石流で不適切な盛り土をしたとされる不動産業者の元経営者が関与したとみられ、土地所有者にも無断で土砂が搬入されていた。神奈川県は農地法違反などの疑いから今後、埋め立てを行った業者へ行政指導を行う方針という。

 県や小田原市によると、無許可で盛り土していたのは同市内に昨年8月にオープンした体験型農園の運営会社。農園内のバーベキュー場に隣接する荒廃農地約2100平方メートルを再び農地として利用するため、昨年1月以降、土砂を運び込み埋め立てたという。

 運営会社は昨年9月に登記され、当時の会社代表には、伊豆山の土石流現場で起点となる土地を2011年まで所有していた不動産管理会社(清算、同市)元社長の男性が就任。男性は今年3月に辞任した。

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