【衆院選2021】神奈川15選挙区で野党共闘の構図 「そこじゃない」本音も

 衆院選公示まで1週間を切る中で決まった「野党共闘」による候補者一本化。共産党は立憲民主党と競合していた神奈川県内5選挙区(2、3、9、13、17区)のうち2区と13区で候補予定者を取り下げた。いずれも自民党との一騎打ちの構図が生まれ、野党共闘に取り組む市民グループなどは歓迎する一方、立民関係者の一部からは「逆転できそうな選挙区でないと意味がない」といった本音も漏れた。

 「1足す1が、3にも4にもなる」。共産党県委員会の田母神悟委員長は候補者取り下げを発表し、一本化の意義をこう強調した。

 13区に出馬予定の立民新人の太栄志氏は取り下げを受け、「共産の方も頑張ってきたので、私が軽々に言えるものではない」と神妙な様子。前回は共産新人も立候補する中で、約6万票差で甘利明氏に敗れた。「4年間、徹底して地域を歩いてきた。構図は変わったかもしれないが、訴えることや選挙戦術は変わらない。相手は自民党幹事長なので、チャレンジャーとしてぶつかっていくだけだ」と語った。

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