【新日本・G1】〝千秋楽〟に燃えるタイチ「横綱・棚橋に勝てば金星。今後にもつながる」

満身創痍でV争いから脱落したタイチ。右はあべみほ(東スポWeb)

新日本プロレス「G1クライマックス」Bブロック最終公式戦(20日、日本武道館)で、IWGP・USヘビー級王者の棚橋弘至(44)と対戦するタイチ(41)が〝千秋楽〟での金星に執念を燃やしている。

連勝発進を飾ったプロレス界一の好角家は大相撲秋場所の照ノ富士(伊勢ヶ浜)の活躍にも感化され「新日本にも新横綱が必要」とG1制覇を予告。ところがそこから悪夢の6連敗で脱落し「新横綱になるはずが、その前に序二段陥落を経験することになるとは…。照ノ富士にもその道のりがあったわけで、それを俺も経験するときが来たのかな」と肩を落とす。

低迷の最大の原因は脇腹の負傷だ。12日仙台大会からはテーピングを施し本紙記者に「アバラ粉砕骨折って書いとけ」とわざわざLINEを送ってきたが、この日の取材では「親方には休場を勧められているけど、満身創痍なんて当たり前。あっち痛い、こっち痛いなんて言うのは相撲道に反するだろ」と強弁。骨折しているかどうかは真偽不明とはいえ、軽傷でないことは確かだろう。

このままでは終われない。強行出場の〝千秋楽〟ではUS王者との取組が残っている。「過去の実績見ても横綱でしょ、間違いなく。ベルトも持っているわけだし。もはや俺は平幕なんだから、勝てば金星がつくし、今後の場所にもつながる」と闘志を燃やした。

IWGPタッグ王座を保持するパートナーのザック・セイバーJr.はAブロックで突破争いを展開している。タイチは「序二段陥落は自覚している。せめて金星1個でも持って帰らないと。タッグ王者として、これでいいのか、と。このままじゃザックに合わす顔がないだろう」と発奮。苦しかった場所の最後に、意地を見せることができるのか――。

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