女子プロレス「スターダム」のSWA世界王者・朱里(32)が、団体の〝完全制圧〟と業界の頂点に照準を合わせた。
17日の後楽園大会で開幕したタッグリーグ戦「ゴッデス・オブ・スターダム」に、朱里は首の負傷で欠場中の相棒ジュリアに代わり、舞華とエントリー。開幕戦ではメインで中野たむ、白川未奈組を下し、勝ち点2を挙げる好スタートを切った。
現在はジュリアとのコンビでタッグベルトのゴッデス王座を保持。今夏にはシングルリーグ戦「5★STAR GP」を制し、12月29日の東京・両国国技館大会でのワールド王座挑戦権利証を手にした。つまり優勝すればシングル、タッグのリーグ戦とベルト戦線での頂点取りに〝王手〟となるのだ。来年を「朱世界の始まりの年にする」としている朱里はこう力説する。
「リーグ戦とベルト制覇は当然狙ってますよ。その状態で2022年をスタートすることこそ〝朱世界〟の幕開けにふさわしい。だからこのリーグ戦は絶対に優勝するつもりです」
さらにもう一つ意欲を見せたのが、東京スポーツ新聞社制定「プロレス大賞」の女子プロレス大賞だ。「今まで東スポ大賞は夢のまた夢…というか自分とは関係ないところだと思ってたんですけど、タッグリーグも取れば、プロレス大賞も狙っていいんじゃないか、と思います。そういう意味でも優勝したい」と力を込めた。
この日の試合では欠場中で昨年度に同賞を取ったジュリアがセコンドとしてエールを送った。朱里は「ジュリアだって複雑な思いがあるはずなのに、応援してくれている。仲間としているだけで心強いですよ。ジュリアのためにも優勝したい」。今年ここまで、勝ってかぶとの緒を締め続けてきた朱里は、最後まで気を抜かずに走り抜けるつもりだ。