ジャイアンツはポージーのオプション行使へ 契約延長の可能性も

今季メジャー最多の107勝をマークしながらも地区シリーズで敗退したジャイアンツは、多くの主力選手がFAとなるため、忙しいオフシーズンを過ごすことが確実視されている。そんななか、ファーハン・ザイディ編成本部長は4人がFAとなる先発ローテーションの再構築が今オフの最優先課題であることを明言。その一方で、正捕手バスター・ポージーと正一塁手ブランドン・ベルトを来季以降もチームに残したい意向を示しており、ポージーは来季の年俸2200万ドルの球団オプションの行使が確実となっている。

ポージーは2010年に新人王、2012年にMVPを受賞し、2013年3月に9年1億6700万ドル+オプション1年で契約を延長。昨季は養子に迎えた双子が未熟児で生まれたため、新型コロナウイルス感染のリスクを考慮してオプトアウト(出場辞退)を決断したが、今季は113試合に出場して打率.304、18本塁打、56打点、OPS.889をマークし、自身7度目のオールスター・ゲーム選出を果たした。

今季のジャイアンツは期待以上の成績を残す投手が続出し、リーグ2位の防御率3.24をマークしたが、その「陰の立役者」と言われているのがポージーだ。強打のみならず、巧みなリードで投手陣を見事に操り、各投手の実力を存分に引き出した。来年3月には35歳の誕生日を迎えるため、年齢的な不安は残るものの、オプション行使による1年間の契約延長のみならず、改めて複数年契約を結ぶことも検討されるかもしれない。

もしポージーが来季以降も正捕手を務めることになれば、2018年ドラフト全体2位指名のプロスペクト捕手、ジョーイ・バートは本格的にトレードが検討されるだろう。メジャーデビューした昨季はポージーの欠場もあって33試合に出場したが、今季はメジャーでの出場は2試合どまり。粗さが改善されない打撃を懸念する声もあり、価値が高いうちに放出が検討される可能性は十分にある。

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