韓国紙「米国はなぜクワッド招待状を韓国に送らないのか」「日本が韓国排除ロビーを公然と...」

米国・日本・豪州・インドなど4カ国による戦略対話枠組みである「クワッド(QUAD)」について、韓国にはまだ正式な招請がないことを韓国紙が指摘している。

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韓国日報は19日、『クワッド招待状が来ない理由』というタイトル記事を掲載し、背景に日本の韓国排除ロビー活動などがあると伝えた。

同紙は、「クワッド構想の発祥地は日本だ」とし、「2006年に安倍晋三首相(当時)が4カ国間の戦略対話の必要性を提起して、後日、米ドナルド・トランプ政権が、中国孤立を目的として立てたインド太平洋戦略と絶妙にマッチして誕生したのがクワッドだ」と指摘した。

韓国日報は、クワッドについて「米国が率いているが《株式》で計算すれば日本も劣らないわけだ」と例え、「去る3月に史上初のクワッドサミットが開かれたとき、日本のマスコミが《日米の外交的勝利》と評価したのはこのような背景からだ」と説明した。

米ワシントンの議事堂

同紙によると、当初韓国内でも米国はすぐにでもクワッドの招待状を韓国に送るという予想が大勢だったことや、慎重論も含め、米国の招待が既成事実のようになっていたものの、「しかし、クワッド首脳会議が2回行われたものの、米国は韓国を呼ばずにいる」とし、米政府が韓国政府の戦略的曖昧さ考慮したことや、「日本など他の加盟国が韓国を歓迎しない」ことが理由であると分析した。

韓国日報は、「《韓国は外交的約束を守らない国》という米国に向けた日本の《韓国排除ロビー》が外交の場では公然と存在する」とし、「日本としては、過去の歴史の葛藤でいつも不快な韓国が国際社会で地位が高めることを喜ぶはずがない。主要7カ国(G7)首脳会議の韓国の参加を反対した唯一の国が日本だった」と伝えた。

同紙はまた、韓国がクワッドに参加すれば、「反中の雰囲気がぼやける」とみており、「反中ムードに負担を感じているインドと(韓国が)力を合わせた場合、クワッド内に別の穏健派が誕生する惨事につながる可能性」があり、「日本に劣らず中国に強硬な豪州もこのような流れで加盟国の拡大に積極的ではない」との見方があることを伝えている。

実際、イ・スヒョク駐米韓国大使の最近、「クワッド加盟国が、当分の間は会員を拡大する意思がないことを確認した」と答えていることから、「呼ばれもしないのに、私たちが先に参加するかどうかを計算する理由はあるのか」との意見があるとしている。

ただし、半導体サプライチェーンやワクチンの問題もあることから、「無視しても、無視されてもいけない」と同紙は主張しており、5月に韓米首脳会談でクワッドの重要性については確認していることから、「招待状の発送が遅れているだけ」であると分析した。

この報道をみた韓国のネットユーザーからは、

「韓国がクワッド参加を拒否したら、当然G7先進国の立場では、日本が正しいとし、日本の言葉だけ聞こうとするだろう。現在、米国は韓国を同盟国として見ておらず、中間同盟国として見ているとか…」

「中国の顔色ばかり見ていないでクワッドに早く加入すべき…日本に得なことばかりする」

などのコメントがネット掲示板に投稿されている。

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