環境省公式ツイッターが「#日本沈没」 環境ドラマは「トレンディー」か

「日本沈没」に出演中の小栗旬(東スポWeb)

話題の10月期新ドラマ「日本沈没―希望のひと―」(日曜午後9時、TBS系)について、環境省が同省公式ツイッターアカウントで「ご覧になりましたか」と19日までにつぶやいた。

ツイートは続けて「#小栗旬さん演じる天海啓示が環境省職員であることから、今日は#環境省についてご紹介します」として、同省のロゴマークの画像を添えてPR。主演の小栗と省庁名にハッシュタグをつけ、文末には「#日本沈没」を加えた。

小栗演じる天海は環境省の「環境生活局環境問題対策課」の官僚という設定。その盟友・常盤紘一(松山ケンイチ)は、環境省とは対立しがちな経産省ながら「エネルギー環境局環境開発課」に配属されている。経産省らしく「開発」の文言が入っているが、環境政策という点で2人は相通じる立場でもある。

環境省、経産省の機構図を見ると、ドラマ設定のような局や課はない。ただ経産省には「産業技術環境局」内に「環境政策課」がある。2人の役柄は架空だが、10日の初回と17日の第2話のいずれも世帯平均視聴率が15%台(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と突出した数字が出ている人気ドラマに環境問題が盛り込まれているとあって、同省もツイッターで反応したとみられる。

このところ「環境」がテーマにかかわるドラマが少なくない。29日に事実上終了するNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」では当初、清原果耶演じるヒロインが宮城県登米市の森林組合で働いていた。すると農水省の外局・林野庁はウェブサイトに「『おかえりモネ』解説ページ」を設けて森林や林業について解説文を載せた。

同ドラマでは宮城県気仙沼も舞台となり、登米の森林から川を伝わり海へ流れる養分が気仙沼のカキを育むという自然の循環が語られた。これと同じ趣旨のセリフが聞かれたのが、4月期の日本テレビ系「恋はDeepに」だった。石原さとみ演じる海洋学者とリゾート開発企業の御曹司(綾野剛)によるラブコメディーながら、海洋問題が描かれたドラマとしてSDGs(国連策定の持続可能な開発目標)の観点からも話題を呼んだ。

菅前政権が大胆な地球温暖化対策を打ち出し、総選挙がある31日には英国でCOP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)が英国で開幕する。環境ドラマは「トレンディー」なのか。

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