中日・小笠原 引退する松坂大輔の言葉は “財産”「話一つ一つが濃くて、薬より効く」

中日時代の松坂(右)と小笠原(2018年=東スポWeb)

中日・小笠原慎之介投手(24)が、引退する西武・松坂大輔投手(41)に感謝の言葉を送った。

19日にナゴヤ球場での練習後、2018年から中日で同僚だった2年間を「僕がドラゴンズで一番キャッチボールをしていると思うので、そこで会話をできたことが何よりも財産。話一つ一つが濃くて、僕もまだ経験したことがない、これからも経験しないのでは。あの2年間がなかったら僕は今いないと思う。神様に感謝、ご縁に感謝している」と熱く語る。

引退報道される前に本人からLINEで連絡を受けた。「辞めない人だと思っていたので、プロ野球の世界からいなくなるのは寂しい。気持ちの整理もつかなかった」とショックを隠せなかった。

それでも〝投げ合えなくてごめんね〟とあった文言について、松坂が中日を退団する際、リハビリ中だった小笠原は「僕から、投げ合えるようにけがを治して頑張りますと連絡したけど、それを覚えていてくれた」と感激。その上で「しっかり恩返しできるように頑張ります。今季はあと少しなので頑張ります」と返信したという。

松坂との2年間で一番の思い出について「毎日キャッチボールしていたので『いい感じじゃん』って言われて、そのいい感じがずっと染みついている。松坂さんに『良かったじゃん』とか『だいぶいい感じに腕振れているね』って言われると、ああいいんだなって。薬より効く感じ。なかなか言ってくれる人がいなくて『もうちょっとこうだよね』って言う人たちの方が多かった。ああやって率直に『いい感じじゃん』とか『ヒジ上がってきてる』とか言われるとうれしかった」と打ち明ける。

松坂の教えを胸に秘め、ここまで今季は自己最多の7勝をマーク。プロ6年目にして初の規定投球回到達まで5回2/3に迫っている。今季、チームは残り4試合しかなく「あと1試合で何とか決めたいので、勝負になる」と〝師匠〟に結果で恩返ししようと意気込んでいる。

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