韓国紙「日本の映像・音響機器が多数の公共機関に導入...」 施設側「見合った性能の韓国製品がなく...」

伊藤博文を射殺した独立運動家・安重根(アン・チュングン)を記念する「安重根義士記念館」の映像設備が日本の「戦犯企業」のものであることが判明した。これ以外にも、独立運動家の記念館や伝統文化施設などの設備が同じく「戦犯企業」であり、批判の対象となっている。

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情報通信新聞によると、国家管理記念館でもある「安重根義士記念館」の1階展示室と3階に設置されたプロジェクターはパナソニック製であることが分かった。1階のプロジェクターは安重根の語録がパナソニック機器から映写されいたと同紙は伝えた。

同じく独立運動家であった李会榮(イ・フェヨン)を記念する「李会榮記念館」でも、設置されたプロジェクター7代全てがNECブランドであった。同記念館の開館式にはソウル市長も出席し大々的に行われたと情報通信新聞は伝えている。

さらに、韓国の伝統芸術などが上演される「忠清南道文化芸術会館」の音響設備がヤマハ製であることが分かった。同紙は、「音響制御コンソール、メインスピーカー、サブウーファーなど、様々な機器が25台規模で納品され、現在まで運営されている」と伝えた。プロジェクターはパナソニック製だった。

画像:安重根義士記念館Websiteキャプション

同紙が全国の独立運動記念施設や伝統文化芸術施設など公共施設を調査した結果、「多数の施設で日本戦犯企業の映像・音響機器が使用されていることが確認された」とし、その使用に懸念を示した。

情報通信新聞は、「ヤマハは太平洋戦争当時、軍用家具と戦闘機用の木製プロペラなどを一斉に納品した」「パナソニックは《松下電器》ブランドの一つで、この企業は過去の朝鮮人強制徴用で急成長した」「NECは日本のアジア侵略時代住友グループ系列企業で、軍用無線機の製造、電波警戒機開発を担当した」「セイコーエプソンは、第二次世界大戦当時、日本に軍用時計を納品した前歴がある」などと説明した。

一方で、これら機器を導入した施設管理者たちからは「戦犯企業であることを知らなかった」という答えがある一方、「日本製品の導入が違法でもないのに何なのか?」と聞き返す人や回答拒否もあったという。

なかには「事業(展示・上演)に見合った性能の韓国製機器が無く、やむを得ず日本製を使うしかなかった」という返答もあったというが、これに対して情報通信新聞は、同施設で使用されていたプロジェクターの性能水準(5000ルーメン)はLG電子も製造していることなどを挙げ反論している。

また、このような戦犯企業の製品が導入されないよう、持続的な点検制度などが必要であると同紙は主張している。

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