ファミリーマート ”海洋プラごみ”買い物かご 首都圏などで導入拡大 対馬の漂着物再利用

ファミリーマートの首都圏などの店舗で拡大導入される、対馬の海洋プラごみを原料の一部にした買い物かご

 コンビニ大手ファミリーマート(東京)は20日、対馬各地に漂着する海洋プラスチックごみを原料の一部にした買い物かごを、21日から新たに首都圏など長崎県外の5都県24店舗で順次、導入すると発表した。
 首都圏などで広く買い物客らに海洋プラごみ問題に興味を持ってもらう狙い。今年2月には壱岐、対馬両市の3店舗と福岡市の1店舗に設置しており、計28店舗に導入する。
 内訳は、東京都11店舗、埼玉県2店舗、千葉県2店舗、新潟県8店舗、三重県1店舗。買い物かご数は28店舗で約2千個になるという。
 海洋プラごみを使った買い物かごは、ファミリーマートのほか、伊藤忠商事(東京)、テラサイクルジャパン(横浜市)が協力して開発した。対馬市から海洋プラごみのポリタンクを買い取り、海をイメージした青色の買い物かごに仕立てている。
 対馬市によると、対馬沿岸にはポリタンクなどを含む年間約2万~3万立方メートルのごみが漂着しているが、回収量は年間約8千立方メートルにとどまっており、深刻な環境問題となっている。
 ファミリーマート広報部の担当者は「対馬の海洋プラごみ問題を少しでもたくさんの人に知ってほしい。これからも地域に密着したSDGsの取り組みを進めていきたい」と話した。


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