【スピードスケート】男子500メートルで新星・森重航が劇的V「びっくりしている」

男子500メートルで優勝した森重航(写真:アフロスポーツJSF)

新星が躍動だ。スピードスケート全日本距離別選手権初日(22日、長野・エムウエーブ)、男子500メートルが行われ、森重航(21=専大)が34秒64の大会タイ記録で優勝。2位は34秒67で新浜立也(高崎健康福祉大職)、3位は34秒70で村上右磨(高堂建設)だった。

力強い滑りに会場中が沸いた。最終組に登場した森は後半まで村上にリードを許す展開だったが、最後の最後で逆転に成功。「優勝できると思っていなかったので、素直にうれしい。勝ちたいという気持ちよりは追いつきたいと思っていたので、びっくりしている」と照れ笑いを浮かべた。

同種目は新浜と村上の2枚看板を軸に世界で戦ってきたが、北京五輪シーズン初戦で森重が存在感を十二分に発揮。山形中央高の先輩でバンクーバー五輪同種目銅メダルの加藤条治(博慈会)は「トップに躍り出てくれたのはうれしい。新浜、村上の二枚看板かなと正直思っていたけど、3枚目にめちゃくちゃ強いのが出てきたので頼もしい」と高評価を下した一方で「どんどん記録を更新してほしい」と愛のムチを送った。

日本勢のメダルが期待される同種目。北京五輪を前に、さらに激しい戦いが始まった。

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