Vのキーマンは「1番・島田」 阪神が着目する燕との外野手めぐる“明暗”

4年目・島田がキーマンだ(東スポWeb)

マジック3のヤクルトを0・5ゲーム差で追う阪神は残り3試合の「全勝」が悲願達成へのノルマ。矢野燿大監督(52)も「俺らは残り全部勝つ、それしかできない」と話し、23日からの2連戦へ敵地・広島へと赴いた。

一方で、新たな不安も浮上した。リーグトップの178安打を放っている近本光司外野手(26)が21日の中日戦で右ハムストリングに強い張りを訴え途中交代。残り試合の出場が不透明となっている。とはいえ、ピンチはチャンス。直近3試合で2度のお立ち台に呼ばれた絶好調男がチームをさらに鼓舞すれば、ヤクルトを末脚で差しきる契機にもなるかもしれない。「正直、ここにきてヤクルトが自滅で試合を落とすとは思わなかった」とチーム関係者も、阪神「〇」、ヤクルト「●」の21日の結果を受け〝もうひと波乱〟の予感がしたという。

ターニング・ポイントにできるか否かは、19日のヤクルト戦から3試合連続で1番打者に抜てきの4年目・島田海吏外野手(25)がキーマンだ。直近3試合で12打数6安打5打点と現在、絶好調。近本にアクシデント発生後の21日には、それまでの右翼から中堅守備にも入った。近本の出場にかかわらず週末もスタメンが確実視され、チームの切り込み役として引き続き機能できればさらにチームの雰囲気も盛り上がることは確実だ。

ヤクルトは20日の広島戦で塩見泰隆外野手(28)が手痛い失策を犯し、リードを逆転される痛い敗戦を喫した。逆に阪神は近本のアクシデントで立ち込めた暗雲を誰かがカバーできれば、結果、逆風は追い風に変わる可能性もある。21日の虎と燕の「外野手」をめぐる明暗をこのまま生かせるか。現打線のキーマンとなっている25歳への期待値は限りなく高い。

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