元五輪体操女子金メダリストのシモーン・バイルス(米国)が、「今も体操をすることが怖い」と明かし、波紋を広げている。
東京五輪では、種目別平均台で銅メダルを獲得した一方で、メンタルヘルスのケアを優先するとの理由で女子団体決勝などを途中棄権したバイルス。
21日に放送された米NBC「The Today show」に出演。五輪期間中、空中で方向感覚を失う経験をしてから「今でも体操をすることが怖い。ずっとやっていたことが、できなくなるなんて。体操が大好きな私にとっては本当にクレイジーなことです」と明かした。
自身の精神的な問題と戦う一方で、米国体操女子で長年ドクターを務めたラリー・ナサールによる選手への性的虐待に関し、FBIが見て見ぬふりをしていたことを告発するなど、活動を続けている。
自身も被害者の一人だったバイルスは「私は自分自身を誇りに思う。サバイバーのリーダーとなり、声を上げる人たちに勇気を与えることができて嬉しい」と話している。