後輩ナインへ優しさあふれる〝金言〟も 巨人・亀井の引退セレモニー

ファンの声援に笑顔で応える巨人・亀井(東スポWeb)

笑顔と涙にあふれた夜となった。23日のヤクルト戦(東京ドーム)終了後、巨人・亀井善行外野手()の引退セレモニーが執り行われた。

自らの名前がアナウンスされ、後輩・坂本から花束を渡されてマウンドへと移動した亀井。スポットライトに照らされながら歩んでいく最中には、スタンドから万雷の拍手が巻き起こった。

亀井はスタンドに集まった多くのファンに向けて「心が折れそうになったことも何度も何度もありました。その心をつなぎ止めてくれたのがファンの皆さんの温かい拍手でした。あの歓声がもう聞けないと思うと寂しいです。本当にファンの皆さんひとりひとりに頭を下げたい気持ちです。本当に温かいご声援ありがとうございました」と、涙を流しながら深く頭を下げて感謝。再び割れんばかりの拍手と歓声が飛んだ。

可愛い後輩たちへのこんなメッセージも。「若い選手たちには心技体、すべてにおいて強い選手になってほしいなと願っています。(吉川)尚輝、ポジティブに頑張れよ。(松原)聖弥、あんたは天才だからもうちょっとだけ頭使っていけよ。きしやん(岸田)、お疲れ。(坂本)勇人、あとは任した。3000本目指して頑張ってください」。先輩の思いあふれる金言に、後輩たちは時折笑顔も浮かべながら、真剣に聞き入っていた。

最後はグラウンドを一周してファンの声援に応えると、ホームベース上で後輩たちに背番号にちなんで「9回」胴上げされた亀井。ファンとチームを愛し、また、ファンとチームに愛されたことがはっきりと証明された夜となった。

© 株式会社東京スポーツ新聞社