滅菌装置製造トップシェア「サクラ精機」立地協定締結 来春、長崎に拠点

立地協定の調印式に出席した(左から)中村知事、松本会長、東社長、田上市長=県庁

 滅菌装置などの製造で国内トップシェアを誇る「サクラ精機」(長野県)は25日、同社の設計、開発拠点を長崎市で新設するための立地協定を県、同市と締結した。来年4月、「長崎研究開発センター(仮称)」を同市出島町の出島交流会館内に新設する。
 同社は1871年創業。医療、産業用の滅菌装置や洗浄装置を製造、販売する老舗企業。
 長崎研究開発センターは、開設後5年間で地元を中心に10人を雇用する計画。滅菌装置を構成する圧力容器の設計開発をはじめ、洗浄容器などの設計を手掛ける。県内の大学や企業と連携して、感染制御領域の技術開発にも取り組む方針。
 県庁であった立地協定調印式では、同社の松本謙一会長と中村法道知事、田上富久市長が協定書に署名。中村知事は「地域とともに大きく発展できるよう、人材育成や採用など全力でサポートしたい」、田上市長は「造船技術、長崎大の工学部や感染症研究を評価してもらった。長崎の若者が活躍の場を見つけ、企業の発展につながる流れができればうれしい」と述べた。

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