千々石ミゲルの生涯 紙芝居に 諫早のボランティア、来月3日に上映

高校生の前で紙芝居を披露するメンバー=諫早市、県立希望が丘高

 天正遣欧少年使節の1人で長崎県諫早市にゆかりのある千々石ミゲルを題材にした紙芝居「千々石ミゲルヒストリー~歴史から未来を学ぶ~」が完成し、11月3日、同市多良見町のたらみ図書館で披露される。市内の図書館などで活動するボランティアグループ「おとぎの部屋読み語りの会」(山口直子代表)主催。
 市が諫早の新しい魅力や活力を生み出そうと募集した「市ビタミンプロジェクト」事業の一環。同グループは2017年に市立伊木力小の読書週間に合わせて作成した紙芝居をベースに作品を再構成。子ども向けに、柔らかい雰囲気の絵や語り口でミゲルの生涯を紹介し、当時ミゲルらも聴いたのではないかと推測される音楽や効果音をキーボードで再現した。旅立つミゲルを心配する母の心情や、たどり着いた欧州で、ごちそうで歓迎されながらも母のおにぎりを恋しがったエピソードなども盛り込み、約15分の作品に仕上げた。紙芝居は舞台スクリーンで上映する。
 山口代表は「子どもたちが地域の先人のことを知り、未来につなげる時間にしてもらえれば」と来場を呼び掛けた。
 当日はキリシタン研究にも携わる音楽家を特別出演として迎え、ヴァージナルと呼ばれる古楽器と歌で中世の音楽を演奏するコンサートも予定。11月3日午後1時半、たらみ図書館海のホール。入場無料。定員100人で、事前予約が必要。予約は同図書館で受け付ける。たらみ図書館(電0957.43.4611)

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