「私がどれだけ尊敬しているか」体操・村上に敗れ〝金盗まれた騒動〟のロシア選手が猛反論 

世界選手権の床運動でメルニコワ(左)は銀メダル、村上(中)は金メダルだった(ロイター)

体操の世界選手権女子種目別床運動で、村上茉愛(25=日体クラブ)に敗れ、周囲からきな臭いオーラが漂っていた銀メダルのアンゲリナ・メルニコワ(ロシア)が、騒動をバッサリ。村上への深い愛情と尊敬を表明した。

村上は演技直後の採点で13・966点だったが、審判にビデオ判定で再確認を要求する「インクワイアリー(問い合わせ)」を実施。これが認められDスコア(演技価値点)が0・1点アップし、14・066点に。それまで首位のメルニコアを逆転し、金メダルに輝いた。

試合後、ロシアメディアに対し、メルニコアのコーチが「金メダルを盗まれた」と憤慨し、選手自身も「残念だ」と語ったことから、ロシアではメルニコワが「偏向採点の犠牲者」といった報道がなされていた。

しかし、ロシアへ向け旅立ったメルニコワは自身のインスタグラムで心境を改めて吐露。ストーリーズで引退を表明した村上とのツーショット写真をいくつも投稿し、祝福した。

「茉愛に素晴らしい未来を。あなたは非常に素晴らしアスリートで、とても優しい人です」とハートマークで投稿。一連のロシアでの偏向採点報道についても引用し、「例えばこれ。私の言葉ではありません。私は絶対に言わない。誰もが皆、私がどれだけ茉愛を尊敬しているか知っている。だから完全な誤報」ときっぱり。自身は村上の金メダルを祝福しており、騒動がこれ以上広がらないことを望んだ。

第2の人生を歩む村上。かつてのライバルたちからもエールを送られている。

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