投壊・巨人再建に必要なのは「ブルペンのオアシス」筆頭候補は大竹指名の畠世周

ポスト大竹として期待される畠世周(東スポWeb)

巨人の投手陣再建に「ブルペンのオアシス」の必要性が叫ばれている。3位で全日程を終えた巨人は26日まで2日間休養。下克上での日本一へまずはCSファーストステージ(11月6日~)突破に向け英気を養った。

そんななか25日にはプロ20年目のベテラン大竹寛投手(38)が引退会見。右腕は「才能あふれる選手が多い。楽しみな選手がいっぱいいる」と、若手に巨人の未来を託した。

V3を目指した巨人が終盤に失速した原因の1つに投壊がある。チーム防御率3・63はセ4位。本拠地が狭い東京ドームとはいえ169被本塁打はセ・ワーストで、立て直しが急務となっている。

安定した先発陣と盤石の救援陣がV奪還にカギとなるが、今季のセで救援陣が最も〝酷使〟されたのが巨人だった。先発のコマ不足による中4、5日運用のシワ寄せ、さらにマシンガン継投の影響で、50試合以上登板したのが鍵谷(59戦)、中川(58戦)、ビエイラ(56戦)、高梨(55戦)、畠(52戦)の5人とセ最多。ヤクルト、広島、DeNAが同4人、中日が同3人、阪神は同2人となっている。

球団関係者は「今の先発陣のままなら、来季も救援陣のフル回転は変わらない。去年までは大竹が癒やしになっていたけど、今季不在だった影響は大きい。シーズン終盤の疲れがたまった時こそ、イジられて笑いを起こすオアシス役が必要になる」と〝ポスト大竹〟の存在が再建のカギを握ってくるという。

その筆頭候補が今季途中、先発から中継ぎに回った右腕・畠世周投手(27)だ。大竹も「ああいう面白い、ぽけっとした感じの雰囲気」と畠を評すると「もうバトンをタッチしてもいいな、という気持ちにもなりました」と〝後継者〟として期待した。

もちろん、その役割にはセットアッパーとしての実績も必要だ。その点でも畠は52戦で回またぎもこなしながら4勝3敗、防御率3・07、11ホールド、1セーブと結果を残した。大竹が「トレーニングに関して勉強しますし、ちゃんとしっかりやるタイプ」と目を細める畠が新たなオアシスとなれるか、注目だ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社