長崎県内 衆院選終盤情勢 1区 西岡氏、初村氏に依然先行 4区 北村氏と末次氏 競り合う 3区 谷川氏リード 山田勝氏追走、2区 加藤氏が松平氏に優勢保つ

だれに投票するか決めていますかという質問への回答

 長崎新聞社は、共同通信社が23~26日の4日間に行った衆院選の全国電話世論調査を基に、県内4選挙区の終盤情勢について取材を加味し分析した。長崎1区は国民民主前職の西岡秀子候補(57)が自民新人の初村滝一郎候補(42)を依然先行。4区は公認問題で出遅れていた自民前職の北村誠吾候補(74)が盛り返し、立憲民主新人の末次精一候補(58)と競り合っている。3区は自民前職の谷川弥一候補(80)が一歩リードし、2区も自民新人の加藤竜祥候補(41)が優勢を保っている。
 ただ回答者の4割弱が誰に投票するかまだ決めておらず、31日の投票日までに情勢が変わる可能性がある。
 注目の与野党対決の1区は、政党支持別で西岡氏が国民と立民を幅広くまとめた。公明の過半数と自民の2割強にも食い込み、支持する政党がない「無党派層」の3割強にも浸透。初村氏は自民の7割を固めたが、公明は4割弱にとどまる。共産新人の安江綾子氏(44)は厳しい戦い。
 4区は北村氏が全域で優勢だが、平戸市と北松佐々町以外ではもう一歩伸び悩む。公明の8割を固めたが、自民は半数を割り込んでいる。末次氏は立民の8割弱に浸透しているが、他の野党との共闘が十分に機能していない。自民の一部は無所属新人の萩原活(ひろし)氏(61)に流れている。無所属新人の田中隆治氏(78)は知名度不足が響き、広がりが見られない。
 3区は谷川氏が離島部と佐世保市南部に手堅く浸透しているが、大村市でやや苦戦し、東彼3町の一部で劣勢を強いられている。立民新人の山田勝彦氏(42)は必死に追走するが、立民以外の野党をまとめきれていない。無所属新人の山田博司氏(51)は地元の五島市で善戦。諸派新人の石本啓之氏(52)は苦しい。
 2区は加藤氏が自民の8割強を固め、全域で優勢を保つ。立民前職の松平浩一氏(47)は立民の8割強をまとめた。
 比例代表で投票する政党は、自民が37.3%でトップ。続いて立民18.1%、公明10.7%、国民5.8%、共産2.6%などの順。分からない・無回答は20.2%。また今回の衆院選に「大いに関心がある」が23.1%、「ある程度関心がある」が50.2%で、合わせて7割を超えた。

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