韓国紙「徴用工・慰安婦問題で韓国司法は揺れすぎ」「国際的な信頼毀損、日本に手足を縛られる」

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韓国紙が、従軍慰安婦問題・徴用工問題を扱う韓国司法の判断が度々変わることについて懸念を示す記事を掲載した。

参考記事:韓国紙「慰安婦問題で強制か自発かは本質ではない」「当時日本に公娼制あったが国際法違反」

済州日報は26日、ムン・ギョンス論説委員の記事『日本新政権下の韓日関係を揺るがす司法判断』を掲載した。

ムン委員は、岸田政権が安倍元首相など右派の影響下にあり、岸田首相と文在寅大統領の電話委会談においても「懸案の歴史問題に関しては、韓国側の《国際法違反》や《適切な対応》を促すなど、既存の立場を繰り返すことにとどまった」とし、「こんなにも難しい韓日関係が続くなか、非常に懸念されているのは、歴史問題をめぐる韓国での司法判断が揺れすぎているということだ」と指摘した。

ムン委員は、「今年だけでも強制労働と慰安婦問題をめぐり、地方裁判所レベルで7回の司法判断が下されたが、あまりにも異なった判決が続いている」と述べている。

ムン委員は、去る1月にソウル中央地法は慰安婦被害者12人が日本政府を相手に訴えた損害賠償請求訴訟で原告勝訴と判決したが、ところが同じソウル中央地法が4月には他の慰安婦被害者と遺族20人の損害賠償請求訴訟について国際法上の「主権免除」を適用して却下したことを指摘。

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また、6月に強制動員(徴用工)被害者の勝訴を確定した2018年最高裁判例と真逆の判決が下された。ソウル中央地裁は強制動員被害者と遺族85人が日本企業を相手に訴えた訴訟について日韓間の「請求権協定」によって提起する権利が消滅したという理由でこれを棄却している。このような事態に、「日本でも市民運動関係者や法曹人に大きな衝撃を与えた」とムン委員は伝えた。

ムン委員は、「一方で《消滅時効》を掲げて法理的判断を完全に避けようとする判決も出た」とし、ソウル中央地裁が8月に、強制動員被害者の遺族5人が提起した損害賠償訴訟を「時効満了」を根拠に棄却した事例を挙げた。これは「強制動員被害者が初めて最高裁判所勝訴確定判決を受けた2018年ではなく最高裁判所の破棄返送判決が出た2012年を消滅時効の基準とした判断だ」とムン委員は説明している。

ムン委員は、「このように裁判官ごとに著しく異なる判断が続く事態は、韓国司法に対する国際的な信頼を毀損するだけでなく、さらには日本が2018年の最高裁判決を攻撃する口実を与え、歴史問題をめぐる韓国政府の日本に対する政策対応で手足を縛られる可能性があると言わざるを得ない」と述べている。

慰安婦問題や徴用工問題をめぐる司法判断が揺れていることについては他紙でも懸念の声が引き続き出ていた。

参考記事:ソウル地裁、日本製鉄訴えた元徴用工側に敗訴判決 判決基準揺れる韓国司法

参考記事:韓国紙「米国は日本の破廉恥な後ろ盾に…植民地時代を連想」「国際法は帝国主義の産物」

参考記事:韓国紙「安重根の遺骸発掘に日中は非協力的」「日本は情報隠蔽、中国は発掘場所にアパート建設」