門真国際映画祭 ダンス映像「砂時計」で優秀作品賞 長崎の松尾さん

賞状を手に写真に納まる松尾さん(左)と藤本さん=長崎市、ダンススタジオ「DANCEMASTERS」

 長崎市家野町のダンススタジオ「DANCEMASTERS」のインストラクター松尾杏音(あんな)さん(32)の映像作品「砂時計」が、大阪府門真市で7~10日開かれた「門真国際映画祭2021」(門真フィルムコミッション主催)の国内作品ダンス映像部門で優秀作品賞に選ばれた。松尾さんは「初のコンテスト応募で受賞できて驚いた。今後の制作活動の励みになる」と喜びを語った。
 「砂時計」は同スタジオの生徒、藤本佳希さん(13)=精道中1年=が、自身で作曲、演奏したピアノ曲に合わせ砂浜で踊る姿を収めた約4分半のモノクロ作品。雄大な海の風景をバックに、体全体を使ってダイナミックにパフォーマンスする藤本さんの姿が印象的。
 振り付けと動画撮影・編集を担当した松尾さんは「新型コロナウイルス禍で時間が止まっているような社会の中で、自分の人生を動かしている藤本さんの姿をそのまま作品にした」と言う。
 松尾さんは2014年ごろから同スタジオのプロモーション用にダンス映像の動画制作を始めた。撮影や編集方法は独学で習得。これまでに「砂時計」を含む約20本を制作し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信してきた。「ダンサーと感覚を共有できるのが制作の魅力」と話す。
 同映画祭は2018年から開き、映画、ドキュメンタリー、舞台映像、ダンス映像、海外作品などの部門で審査。今年は国内外から1697作品の応募があり、優秀作品など約80本が会場で上映された。

松尾さんの作品「砂時計」のワンシーン

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