落合英二氏の立浪竜入閣で〝韓国ルート〟復活の期待

サムスンのコーチ時代の落合英二氏(東スポWeb)

OBの立浪和義氏(52)が新監督に就任することが確実な中日で韓国・サムスン二軍監督の落合英二氏(52)が一軍投手コーチとして入閣することが決定的となった。立浪氏は当初、ヤクルトOBの宮本慎也氏(50)をヘッドコーチとして招へいするプランを持っていたが、宮本氏が固辞したため、落合氏はヘッドコーチも兼任することが濃厚だ。

落合氏は引退した2006年以来のドラゴンズ復帰となるが、実は過去にも中日から複数回、コーチの話があった。それでも入閣要請を断っていたのは「落合は立浪と固い絆で結ばれている。ドラゴンズに戻るのは立浪が監督になるときと決めていた」(落合氏と親しい関係者)からだという。立浪氏とは同い年で強い信頼関係で結ばれているだけにヘッドコーチに適任な人材といえるだろう。

さらに落合氏の入閣で中日の補強政策において〝韓国ルート〟復活の可能性も出てきた。中日といえば星野監督時代に宣銅烈、李鍾範、サムソン・リーら韓国人プレーヤーを獲得してチーム力を高めてきた球団だが、ここ数年は韓国球界とのつながりは希薄になっていた。

それだけに「(12年に)サムスンのコーチを辞めて日本に帰ってくるときには選手たちがお金を出し合って(落合氏に)プレゼントをしたそうです。(19年オフから)サムソンで二軍監督を任されたのも評価が高いから。韓国球界であそこまで認められた日本人はいない。今後、落合のラインを生かして(韓国球界から)いい選手を獲得できるんじゃないか」(前出の関係者)と期待されている。

阪神が19年オフに韓国の打点王だったサンズを獲得したのも井上ヘッドコーチが落合氏から情報を得ていたからとも言われている。立浪〝新監督〟のバックアップに加え、韓国球界との太いパイプを生かした落合氏の手腕にも注目だ。

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