巨人・中田が志願の居残り練習「これ以上チームの足を引っ張りたくない」

元木コーチの指導を受ける中田翔(東スポWeb)

悩める大砲が志願の居残り特訓だ。巨人の中田翔内野手(32)が29日に、ジャイアンツ球場で行われた一軍の全体練習終了後、居残り特打を行った。

「これ以上チームの足を引っ張りたくない」。抱いていた焦りが、いつも以上に中田にバットを振らせた。通常のメニューを消化し、すべての野手がグラウンドを去った後のこと。中田は、元木ヘッドコーチや阿部コーチら一軍野手コーチが総出で見守る中で、ただ一人居残り練習を実施。それまでにも元木ヘッドの指導によるトス打撃やロングティー、フリー打撃なども消化しており、この日は打撃練習に特化していた。

居残り練習では、時折コーチ陣にアドバイスを受けながら黙々とフリー打撃を行い、終わってみれば、そこまでの打撃練習メニューも含めて1時間半以上にも渡りバットを振り続けた。

すべては志願してのものだった。中田は「元木さんだったり、阿部さんだったり、色々なアドバイスを貰った上で、試してしっかり打ちたいなと今日思ったので、わがまま言って打たせてもらいました」と経緯を説明。今季中に感じていたスイングの軌道などへの感覚のズレを、指導を受けながら修正を図ったという。

本来の自分を取り戻し、目指すはCSでの大暴れだ。「僕も(チームの)一員として勝ちたい気持ちも強いですし、日本シリーズ行ってね、パ・リーグと戦いたいというのもあります。一生懸命やるだけです」。チームの戦力になるため…。自らと向き合う日々は続く。

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