障害あっても自ら選択 会員ら期日前投票 浦川原手をつなぐ育成会 

 上越市浦川原手をつなぐ育成会(藤田こうし会長)は29日、障害がある会員らを伴い、31日に投開票が行われる衆院選、上越市長選、同市議補選の期日前投票を行った。

浦川原コミュニティプラザで期日前投票に臨む会員

 同会は8月、会員に投票への意欲を高めてもらう目的で「模擬選挙」を実施。同市選挙管理委員会の協力により実際の投票所さながらの環境を用意し、講話や投票体験を行った。これ以降も各候補者の公約などを分かりやすく解説するなど、会員一人一人が「自分で考えて投票」するための支援を進めてきた。

 同日は模擬選挙に参加した会員のうち12人が浦川原コミュニティプラザ内の期日前投票所を訪問。自分で記入が難しい会員は、投票事務従事者が付き添って代理投票するなど、全員が無事に投票を終えた。同区のグループホームを利用する野口立子さん(52)は「緊張したが、模擬選挙と同じように自分で書き、しっかり投票できた」と話した。

 模擬選挙に参加した他の会員も、別の日や会場などで投票を行うという。藤田会長は「障害があっても思いを自ら選択することが大切。これからも権利保障につながる取り組みを続けていきたい」と意欲を話した。

© 株式会社上越タイムス社