島根1区〝かめいあきこ〟問題に終止符 渦中の同名「亀井彰子」氏が出現し陰謀論一蹴!

同名「かめいあきこ」2人が立候補した島根1区(提供写真)

与野党一騎打ちのはずが、野党候補と名前の読みが同じ「かめいあきこ」氏の出馬表明で注目の衆院選島根1区。渦中の無所属新人・亀井彰子氏(64)が30日、松江市内で個人演説会を開いた。

島根1区は、自民党細田派会長の前職・細田博之氏(77)に対し、前回は比例復活した立憲民主党前職・亀井亜紀子氏(56)が挑む。地元政界関係者によると、思わぬ〝ダークホース〟の参戦で、亜紀子氏は「名前を漢字で書いてほしい」と票の取りこぼしを防ごうと必死。当初は窮地に追い込まれる見方もあったが、むしろ浮動票層から注目が集まっているという。

一方の彰子氏は、選挙カーがなく運動員もいない。選挙ポスターの掲示も少ないため、多くの有権者に「謎の人物」として受け止められていた。そんな中この日午後、市内の会議室で開かれた3回目の個人演説会には、有権者15人ほどが「どんな人なんだ?」と集まった。

参加者によると、冒頭で彰子氏は「あの人(亜紀子氏)とは同訓異字です。私は象形文字の『龜』です。間違えないように、ひらがなで書かないで頑張って覚えてほしい」と呼び掛けたそう。

約1時間にわたり、環境問題、夫婦別姓を含む女性差別の解消、教育といった分野について持論を展開。また最近の自民党政権や、細田氏はじめ「自民王国」と呼ばれた歴代の島根県選出議員を厳しく批判した。

「今の政治があまりにも酷い。庶民の立場で政治をしたいと、無謀ながらも1人で立ち上がったわけです」と、出馬の動機を説明したという。

供託金300万円の出どころについても言及。彰子氏は、31日の投票で有効投票総数の10%未満だと没収される点や、選挙活動に税金が投入される点を問題視し、「いわば国会議員の就職活動に税金が使われる。ひどい公職選挙法だ。私は全部自腹でやっている」と、あくまで自己資金だと明言した。

参加者は「明らかに単独候補だ。陰謀のかけらもない」と納得していたという。

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