衆院選長崎3区 谷川さん7選 実績を強調 逃げ切る

7選を果たし花束の祝福を受ける谷川さん(左)=10月31日午後11時51分、大村市植松3丁目の選挙事務所

 長崎3区で新人3人と争った自民前職の谷川弥一さん(80)は、後援会を軸にした分厚い組織選挙を展開し7選を飾った。午後11時半ごろ、大村市植松3丁目の選挙事務所に当選確実の一報が入ると、支持者から歓声が上がった。
 2003年の初当選以来、農林水産政務官や文部科学副大臣を歴任し、現在は党離島振興特別委員長を務める。毎朝、新聞に目を通すのが日課。選挙戦でも記事の切り抜きを片手に、国や県が抱える課題について熱っぽく語った。
 党内規で、73歳以上の候補者の比例重複立候補は認められていない。「次(の衆院選)は絶対出ない」。背水の陣を敷いての選挙戦だった。相手候補も、高齢を指摘し「世代交代」を強調。これに対し「若ければいいというものじゃない」と一歩も引かず、国境離島新法制定や国道34号拡幅の新規事業化などの「実績」を強調した。
 後援会や地元議員団もフル回転した。選挙戦終盤は苦戦も伝えられた大票田の大村市と東彼地区に遊説先を絞り、「政治家に求められるのは企画立案力と交渉力」と懸命にアピール。持ち前の組織力で、新人3人との戦いを制した。
 高齢批判を受け止めながらも、人口減対策や離島振興、九州新幹線長崎ルートのフル規格化など、本県が抱える課題の解決に意欲を燃やす。支持者と共に万歳三唱し「今まで通り、情熱を持ってやっていきたい」と喜びを語った。

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