純度99.995%、最高品位の電気亜鉛を生産 改善のネックだった試薬の国産化に成功

朝鮮の北東部に位置する咸鏡南道の丹川地域は、鉛と亜鉛などの地下資源が豊富だ。

 ここにある丹川製錬所がこのほど「電気亜鉛の品位を3級から1級に引き上げて生産を正常化する」という目標を達成したという。

 これは電気亜鉛の純度を99.97%から99.995%に引き上げたことを意味する。

 引き上げ幅でみると0.025%という小数点の2桁以下の数字だが、この数字は「わずか」な違いではない。

丹川製錬所(C)朝鮮新報

純度99.995%はロンドン金属取引所で「特別高品位(SHG)」として扱われる最高水準の品質だ。

鉛・亜鉛鉱石を精錬する企業で品位改善のネックは試薬の国産化にあった。以前から進められてきたプレジェクトだが、昨年初めに実験段階で成功した後、生産工程の建設が止まっていた。

 ところが今年1月に朝鮮労働党第8回大会が開かれ、2月の党中央委員会総会で2021年度の経済計画を策定されると、試薬の国産化プロジェクトに拍車がかかったという。

 技術者と現場の機能工が協調し、亜鉛の品位を左右する試薬生産工程だけでなく、生産量の安定と増大に必要な鉛陽極板と塩化アンモニウムの製造工程も完成させた。

 試薬や触媒の新たな開発は、豊富な地下資源のより効果的な開発利用を促進するだけでなく、人民の生活向上にも実際的に寄与する。

 丹川製錬所が所属する丹川地区鉱業総局は、朝鮮国内で軽工業発展のための資金保障を担当している。

 高品位の電気亜鉛を生産、販売することによって、人民生活に直結する軽工業製品の生産に必要な原料、資材を調達することができる。

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