出島メッセ長崎 “新たなまち”にぎわい期待

出島メッセ長崎の開業に合わせ、長崎駅西口周辺エリアの「まちびらき」を宣言する田上市長ら=長崎市

 長崎市のJR長崎駅西口にMICE施設「出島メッセ長崎」、高級ホテル「ヒルトン長崎」、NBC長崎放送が開業した1日、田上富久市長は合同開業記念式典で「新たな物語の始まり」とあいさつし、効果を市内全体へ広げていく決意を示した。経済関係者や市民からは一帯の“新たなまち”ににぎわいを期待する声が上がった。
 長崎商工会議所の宮脇雅俊会頭は式典の祝辞で、商議所が30年以上前からコンベンション施設の設置を要望してきた点に触れ「感慨もひとしお。産学官一体となってイベント誘致を進めていきたい」と述べた。来年秋に西九州新幹線の暫定開業を控えるJR長崎駅の萱嶋創駅長は取材に「鉄道利用者に向け、まちを盛り上げるための情報発信に努めたい」と語った。
 式典後に出島メッセを市民に開放。展示スペースで写真を撮っていた同市内の医療機器販売業の男性社長は、数百人規模の展示会や講演会を検討中。「利便性がとてもいい。できれば利用したい」と話した。
 長崎駅西口駅前広場であった「まちびらき宣言」の行事では、訪れた家族連れや学生がクラッカーを鳴らして祝った。同市内の契約社員、山崎政武さん(75)は「(来年春に)駅に飲食街もできるし相乗効果がありそうだ」と楽しみな様子。同市四杖町の大学生、松村ひかりさん(22)は「この広場で市民がやってみたいことをできるようにしたら盛り上がると思う」と提案した。


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