ソフトバンク・藤本-小久保会談 濃密1時間「推薦あれば悪い人とドンドン代えていい」

小久保二軍監督(右)と話し込むソフトバンク藤本監督(東スポWeb)

これまで以上に「競争原理」を植えつける。2日にペイペイドームで行われたソフトバンク秋季練習。この日のハイライトは、グラウンドで1時間近く並び立った藤本博史監督(57)と小久保裕紀二軍監督(50)の〝トップ会談〟だった。

前日に宮崎でのフェニックス・リーグを打ち上げ、この日から合流した藤本監督は練習後に濃密な会話の内容を明かした。「小久保(二軍)監督とも話をしたのは、若い選手が上がってきたら、良いものはドンドン使っていくということ。そこも競争だから。(二軍からの)推薦があれば、こっち(一軍)で調子が悪い人がいれば、ドンドン代えてもいい」。

今季チームは日本一連覇が途絶え、8年ぶりにBクラスに転落。常勝軍団は過渡期を迎えている。世代交代の速度を上げていかなければ、来季以降の巻き返しが厳しさを増すことは必至だ。

「(戦力外や引退などで)川島慶三とか長谷川がいなくなったわけだから。来年は左の代打は誰がいいのかと。チャンスじゃないですか、若い選手は。そこを狙ってバットを振るとか、守備固めとか。レギュラーを狙う選手もいる。まずは一軍に定着する。若い選手にはそこを分かってほしい。(小久保二軍監督とは)そういう話をしました」

今春キャンプから積極的なコミュニケーションを取ってきた2人。コーチ陣を交えた詳細なミーティングを前に、チームの現状と課題をあぶり出し、強化方針についてのアウトラインを詰めた。

その他、秋季キャンプを前に選手個々の課題に応じた強化の確認、質とともに量を求める練習スタイルの意識共有など時間の許す限り意思の疎通を図った。

「練習量は増えますよ、当然。今は若い選手にとって一番チャンスなわけだから。ただ若い選手だけでは野球はできないので、マッチ(松田)や明石にも頑張ってもらいたい」とも語った藤本監督。巻き返しの第一歩となる秋を前に「質実剛健」の藤本政権が始動した。

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