韓国紙「日本企業のフッ化ガス工場は許可、韓国企業は不可...」「国産化しても...販路も開けない」

半導体素材や部品の国産化を進める韓国だが、企業がハイテク素材などを頑張って国産化しても、国や自治体の基準が硬直化しており、量産や輸出が阻害されるという事態が起きている。ケースによっては韓国企業の要請が却下され、日本企業は逆に許可される事もあったとのこと。

参考記事:韓国紙「日本の輸出規制品を国産化しても住民が工場反対」「まるで罪人」

韓国経済新聞は2日、「日本戦犯企業は良くて、国内企業はダメ… 唐津新工場」というタイトル記事を掲載し、このように報じた。

韓国忠清南道の唐津市は先日、日本の輸出規制対象品目でもある高品質液化フッ化水素の量産のため工場建設を申請していたラムテクノロジー社について、工場建築不可決定を下した。ラムテクノロジーは唐津の国家産業団地に300億ウォンをかけて液化フッ化水素工場を建設し、「これを通じて月生産能力を2100tから1万3000tに増やすのが当初計画だった」が、住民の反対などにより許可が下りなかったとし「衝撃が走った」と韓国経済新聞は伝えた。

同紙は、フッ化水素が「日本の輸出規制以後、国産化が急がれた品目」であるにも関わらず許可されなかったが、一方で「そんな唐津市が今年初め、日本戦犯企業であるダイキンとはエッチングガス(気体フッ化水素)の工場新設了解覚書(MOU)を結んだ」と伝えた。唐津市側は「液化フッ化水素と気体フッ化水素は品目が異なり、基準も異なる」と説明したそうだが、ラムテクノロジーは唐津市を相手に行政訴訟を起こした。

企業の開発努力に国や自治体の対応が追い付いていない例は、他でもあった。

唐津市の工業団地

同紙は、カーボンナノチューブ機器メーカーのアサムレイ社(awexome Ray)が直面した「認証問題」を取り上げている。アサムレイはカーボンナノチューブから抜き出した糸を光源として使う極紫外線(EUV)空調装置「エアサム」を開発したハイテク企業だ。空気中の細菌や微細粉塵を取り除くがフィルターや冷却装置が不要で環境にやさしく省スペースの革新的な製品だが、「認証という壁にぶつかり販路も開けない」状態であるという。

それというのも、国の製品認証制度が古いままで、既存製品の認証基準しかなく、そのためアサムレイは販売に必要な認証基準を受けられずにいた。しかし、韓国最大手のサムスン電子が同製品の価値を独自に認めたことで何とか活路をみた。しかし、国の認証が無い状況では公共機関などに販売ができない。アサムレイは海外に販路を開こうと動き、実際にインドネシアの大型病院との納品契約にも漕ぎつけるが、今度は「税関に阻まれた」ことが分かった。理由は、同製品がこれまで存在しなかったタイプの装置なので、品目分類コードが無いことから完成品として輸出が出来なくなった。アサムレイは結局、部品だけを輸出し現地で組み立てる形で何とか納品に至ったという。

他にも、多数の特許を保有する半導体メーカーが新素材を開発しても、それに使用される化学物質の許可手続きに3カ月がかかり、技術開発が遅れるというケースもある。業界では同使用の許可を迅速に許可する「ファストトラック」の設置を要請するも、省庁間で意見が異なる状況であると伝えられた。

韓国経済新聞は「発明王エジソンも韓国では認証に遮られて事業を断念するしかないという笑い声が出るほど規制障壁が高い」との関係者の声を紹介している。

この報道をみた韓国のネットユーザーからは、

「…反日を言いながら結局は親日をするのだな。逆差別も外国企業の差別も駄目だが、文在寅は何をしてるんだ?…」

「税関担当者を懲戒しろ。仕事をしていない」

「情けない、ほんと情けない。我が国の企業を生かさないといけないのに何をしてるんだ」

「やはり公務員だ。創造性が全くない」

「各所に売国奴が溢れている!」

などのコメントがネット掲示板に投稿されている。

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