時代のうねりに翻弄される人々に光を当てる 主題歌は羊文学 「この日々が凪いだら」公開決定

映画と音楽の祭典「MOOSIC LAB 2019」で好評を得た映画「ゆうなぎ」が、「この日々が凪いだら」にタイトルを変更し、2022年2月25日より劇場公開されることが決まった。

「この日々が凪いだら」は、大きな時代のうねりの中で翻弄される人々の日常に光を当てた作品。故郷を捨てるように上京してきた宮嶋大翔(サトウヒロキ)。建設現場で働く大翔は、花屋で働く望月双葉(瀬戸かほ) と出会い、いつしか恋人同士の関係になる。時代は平成から令和へと変化するも、二人の日々は穏やかに流れ、このまま何も変わらないかに思えた。しかし、住居の取り壊しや身近な人の死によって、彼らは変化を余儀なくされる。

サトウヒロキ、瀬戸かほ、山田将らが物語の中心となる人物を演じるほか、藤原季節、山之内すず、川瀬陽太らが出演する。監督を務めるのは、短編映画「なみぎわ」「Female」を手がけてきた常間地裕。常間地監督にとって初長編作となった本作で、さまざまな変化に向き合う若者たちの群像劇を、繊細な筆致で描き出す。

オルタナティブロックバンドの羊文学が、主題歌「夕凪」と挿入歌の「サイレン」を提供している。作詞・作曲を手がけた塩塚モエカは劇中音楽も担当し、物語に叙情性を与えている。

サトウヒロキ、瀬戸かほ、常間地裕監督、塩塚モエカ(羊文学)のコメントは以下の通り。

【キャスト】

■サトウヒロキ(主演)
世の中が大きく変わっていき、窮屈な気持ちが平常心になりつつありました。色んな事を胸に隠して、僕の友達はみんな笑って いました。大切なことは山の頂上や海の先ではなく、足下や隣にあったりしました。今、この映画を公開出来ることをとても嬉しく思います。少しずつ変わっていく未来の事を美しく思える、そんな映画だと思っています。是非、映画館でご覧下さい!

■瀬戸かほ(主演)
撮影が終わってから久しいのですが、今も私はこの作品の延長線上にいる気がしています。
2 年の間で世の中の状況も自分自身も変わっていきましたが、相変わらず日常は続いていて、毎日を一生懸命生きているところです。
大翔や大吾、双葉たちにスクリーン越しに会えることがとても嬉しいです。どうかこの作品がひとりでも多くの方の心に届きますように。

■常間地裕(監督)
こうして本作の公開をお知らせできること、大変嬉しく思います。
撮影をした当時(2019 年 ) から現在に至るまで、様々な物事が変化しました。してしまったと言えるかもしれません。それでも私たちの生活の中には、「変わらないもの」が確かにあったと思います。あってほしいと思います。本作は、そんな刻一刻と変化する日々に呑まれながらも、変わらない「日常」を生きる若い男女を描きます。
劇場を出た後、あなたの見る景色に、少しでも光が差しますように──。

■羊文学 塩塚モエカ (主題歌・挿入歌)
『夕凪』は不思議な曲です。監督から届いた脚本を、夕方のベッドにもぐって読みました。読み終えてギターを手に取ると、イントロのフレーズが浮かび、どこか夢心地のまま一息に書き上げました。そんな風に曲が生まれたのは始めてでした。
何かがとても揺らいでいた平成と令和の狭間で起きた、日々の記憶の延長線上にあるようにも思える若者達の話。この映画と過 ごした、2019 年の透き通る夏のことを、今も時々思い出します。

【作品情報】
この日々が凪いだら
2022年2月25日(金) 新宿シネマカリテにて公開 以後、全国順次ロードショー
配給:Filmssimo
©️ 映画『この日々が凪いだら』製作委員会

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